「W杯行きてぇな」 遠い夢から目標へ、後輩語る長友佑都が示した“基準”…国内組の意識改革

スタメン出場した早川友基と長友佑都【写真:Noriko NAGANO】
スタメン出場した早川友基と長友佑都【写真:Noriko NAGANO】

 これがワールドカップ(W杯)だーー。日本代表DF長友佑都は韓国で行われているE-1選手権で明確な“基準”をチームに示す。7月12日の中国戦(2-0)でフル出場し、950日ぶりに日本代表のピッチに立った38歳主将。5大会連続出場を目指す北中米W杯に向けて歩みを進めた。そんな長友が今大会のチームに「W杯出場」という明確な目標を落とし込んでいる。欧州組とは違って、W杯出場が漠然とした国内組に対しても一人一人にアプローチし、同じ方向へ歩む。

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「W杯に行きてぇなって心の底から思えた」

 そう話したのはGK早川友基。長友の明治大学の後輩で、今大会を通して積極的にコミュニケーションを取る。代表初招集で、W杯は“夢”。だが「目指す」必要性を長友の言葉で感じた。

「佑都くんは経験を話してくれる。今までは実際(W杯出場は)どうなんだろっていうのはありましたが、いろいろな話を聞いたり、スタッフもそうだけど、刺激的な環境でやることで、自分の成長につながると思う。W杯を行くのはみんなの夢だと思うし、目指すことは重要だなと思えるようになった。そういう面では佑都くんの存在、チームにもたらす影響は大きいんだなっていうのは、改めて思いましたね」

 欧州組は今W杯優勝を目標に日々活動している。チームに入れば、その指標に食らいついていかなければならない。だが、今回は国内組。それでも同じ基準を求めるのが森保ジャパンだ。長友はW杯が遠い存在だった選手たちにも本気でその位置を狙わせるためにコミュニケーションを大事にしている。本人も周囲の変化を実感する。

「確実にみんな、意識の変化が出ているなと思う。それは僕が話すのもあるし、森保さんとか名波さんも含めて、トシさん(斉藤俊秀コーチ)もそうですけど、相当レベルが高いものを求められているので。ミーティング、練習のちょっとしたミスも含めて、世界のトップトップがそういうミスをやるのかとか、そういうところまで細かいところまで突き詰めている。みんなびっくりしてるんじゃないですかね。ここまで代表はやっているんだ、だから結果が出ているんだなっていうのはみんな思っているし、意識が確実に上がってますね」

 DF荒木隼人も2大会連続のE-1選手権出場となり、「まだまだ足りないなっていう思いの方が強い。もっと頑張んないといけないなっていう思いの方が高まってますね。(W杯に)間に合わないぞっていう思い」と良い焦りが出てきたという。

 急造チームで過密日程をこなしながら、本当の意味で日本代表の底上げをすることは難しい。だが、長友が役割を果たすことで15日の韓国戦へ向けてチームが1つになっていることは間違いない。

(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)



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