チーム内の競争激化は「ウェルカム」 強豪に3連敗で見えた“足りなさ”…求める新戦力の台頭

なでしこジャパンの長谷川唯【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
なでしこジャパンの長谷川唯【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

チーム内での競争はすごくウェルカム 自分を出せる選手を期待

 イングランド女子1部マンチェスター・シティ・ウィメンの日本代表MF長谷川唯が13日、新シーズンに向けて出国した。出発前の空港で取材に応じた長谷川は、この日、EAFF E-1サッカー選手権で開催国の韓国女子代表と対戦するなでしこジャパンについて言及。新戦力の台頭を望んだ。

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 国内組を中心とした若いメンバー構成で臨んでいるE-1選手権。代表初招集は11人に上り、2027年のW杯に向けて新戦力発掘の機会になる。なでしこで新たにキャプテンに就任した長谷川も、チーム内競争の活性化を望む1人だ。

「海外組とはまた違った特長を持っている選手もいる。ここでアピールして、海外組と同じように今回見せているプレーがこれから出せるのかっていうところも楽しみです。やっぱりチーム内の競争が増えることで、チーム力っていうのは上がってくと思うので、そこはすごく自分自身も楽しみにしています。今の若い選手たちはすごく身体能力のある選手がいたり、技術的にもすごく高い選手がいたりする。自分としては、チーム内での競争はすごくウェルカム。今後は、もっと自分を出せる選手を期待しています」

 気になった選手を問われて、長谷川が挙げたのが、チャイニーズ・タイペイ戦でFWとして出場してゴールを決めたDF高橋はな(浦和レッズレディース)だった。チームでもDF登録ながら、FWとして昨季のWEリーグのベストイレブンに選出される異色の選手。「はなは普段から一緒にやっていますけど、(代表では)ディフェンスでの起用が多いなかで、FWとして得点するというのを見せられているのは、すごくポジティブなことだと思います。今後のオプションが増えたいい機会だったのかなと思います」と、今後の可能性にも期待を膨らませた。

 なでしこジャパンは5月、6月の海外遠征でブラジル、スペインと3試合を戦い、3連敗に終わった。長谷川自身はコンディション不良で不参加だったが、その戦いぶりを見て、あえて厳しい言葉を並べた。

「新鮮でしたし、中にいないからこそ見えた部分はあると自分では思っています。なでしことして戦っている以上、結果ももちろんですけど、戦っている姿勢、見ている人が応援したかったサッカーかなっていうところを考えた時に、それは足りなかったかなって思う。やっている選手たちは一生懸命やっていたとは思いますけど、それが見ている人に伝わらなかったら意味がない。そういうところを考えるいいきっかけにはなったと思います」

 W杯が2年後に迫るタイミングで感じた、なでしことしての課題。よりレベルアップしていくためにも、チーム内での競争は歓迎すべきこと。だからこそ、このE-1選手権での国内組の台頭を長谷川は願っている部分もあるだろう。

 なでしこジャパンは大会3連覇を狙っている。長谷川は韓国で戦うメンバーにこうエールを送る。「もちろん優勝してほしい。チームとしてもそうですが、個人のアピールという部分でもいいプレーがたくさん見られたらいいかなと思います」。2度目のW杯優勝を果たすために――。日の丸をつけて戦う仲間たちの躍動に期待し、機上の人となった。

(砂坂美紀 / Miki Sunasaka)



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