4季目が終了…ビジネスの側面から見るWEリーグ 女子サッカー発展への課題「今できることを100%」

宮本会長と野々村チェアマンがWEリーグアウォーズに出席
日本女子サッカーのプロリーグ「WEリーグ」は5月19日に東京都内で「2024-25 WEリーグアウォーズ」を実施した。今季からJリーグと兼務でWEリーグのチェアに就任した野々村芳和氏と、日本サッカー協会(JFA)の会長でWEリーグ副会長の宮本恒靖氏は、WEリーグも含め日本サッカー全体で発展していくために共闘していく考えを示した。
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WEリーグは今季で4シーズン目が終わり、日テレ・東京ヴェルディベレーザの初優勝で幕を閉じた。宮本氏は「ピッチ上のことに関して言えば、初めて試合を見たことに比べてインテンシティーも高く、良い選手もいるし全体的にレベルが上がっている」と話す。一方で、女子サッカー全体の普及とリーグ経営という点では課題があるという考えで一致した。
JFAとの関係性から普及の側面について主に触れた宮本氏は「U-15(中学生)世代のところでプレーできるクラブチームをどうやって増やせるかが課題」と言及。そのためにも、47都道府県サッカー協会とのコミュニケーションを取る機会がある関係からも、「女子の登録者をいかに増やしていくか」を取り組んでいるとした。
また、世界の中での日本の位置づけとして「女子選手の目標になる代表チームが結果を出しているのは良いこと。普及の課題がある中でも、2039年の女子W杯招致も見据える中で、女子の代表が強くあり続けることで夢を与えられる。そのためにはWEリーグの発展も必要。そうやって、全てがつながっている」と話した。
一方の野々村氏はリーグとしてのビジネスの側面から「クラブとリーグでWEリーグ、女子サッカーをどうしていくかの一体感は持てるようになってきた」と話し、今月のジェフユナイテッド千葉と大宮アルディージャが男女同日の開催をした件に触れて、「千葉のホームゲームでも、大宮もプロモーションを打ってくれるような一体感がある。そうやって、一緒にやっていこうというものは示せたと思う」と振り返る。
ただし、大きな課題として「投資の余力がどれだけあるか。それを持つのには、どうしても少し時間が掛かる」という点にも触れた。そして「現時点でも、できることの全てをやれてはいないと思う。今できることを100%やれるリーグにすることで、選手たちのプレー環境をより良くできると思う」とも話した。
そうしたなかでの施策としては、チケット購入に関して「WEリーグチケット」という形でJリーグと共通の基盤を作ることへの投資を行ったことを説明。クラブ、WEリーグ、JFAといった主に注力する部分が少しずつ違うところで連携を取りながら、飛躍の5シーズン目となることが期待される。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)





















