16歳逸材にハーフナー氏も驚き「あまりいない」 レジェンド彷彿…高校生FWの“磁石力”

【専門家の目|ハーフナー・マイク】FW吉田湊海はクラブ最年少デビューを飾った
ヴァンフォーレ甲府などで活躍し、オランダ1部リーグで通算51得点を挙げた元日本代表FWハーフナー・マイク氏が、鹿島アントラーズユース所属のU-17日本代表FW吉田湊海について語った。先月行われたAFCU17アジアカップでも活躍した16歳に期待を寄せた。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・井上信太郎)
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U-17アジアカップではチームトップの3得点を挙げるなど、チームをけん引した鹿島アントラーズユース所属の吉田。4月29日に行われたJ1リーグ第13節の横浜FC戦では後半49分から出場し、クラブ史上最年少となる16歳9か月14日でプロデビューを飾った。
「アジアカップを見ていても、身長は高くないですけど、ヘディングで得点を取ったり、得点感覚はすごいですよね。高校1年生でプレミアリーグEASTの得点王も取っていますし、ポジショニング、嗅覚に優れている。積極的にビルドアップにも参加しますし、ゴール前でも不思議と彼のいる所にボールが来る。ボールを引き寄せる“磁石力”を持っている。あまりいないタイプかなと思います」
吉田の今後に期待を寄せる要因がもう一つある。所属する鹿島には、昔から若い選手が育つ“土壌”があるという。特にストライカーは海外でも活躍する選手を輩出してきた。
「鹿島は若手がすごく成長するイメージがあります。特にFWは多いですよね。みんなタイプは違いますけど、柳沢(敦)さんや大迫(勇也)選手、鈴木優磨選手もそうですしね。コーチの方からしっかり学べる、いい環境が整っていると思います」
そして、「あまり誰にタイプが似ているとか言わない方がいいんでしょうけど…」と前置きした上で、ある“レジェンド”の名前をあげた。
「何でもできる感じは確かに大久保嘉人さんと共通する所はあるかもしれないですね。ゴールの取り方も含めて多彩ですし、身長も(吉田は171センチ、大久保氏は170センチ)似ていますしね。これからどういうタイプになっていくのかも含めて楽しみですね」

ハーフナー・マイク
ハーフナー・マイク/1987年5月20日生まれ、広島県広島市出身。2006年に横浜F・マリノスの下部組織から昇格。福岡、鳥栖への期限付き移籍を経て、2010年に甲府に完全移籍。2011年にJ1で日本人トップの17得点を挙げ、日本代表に初選出。2012年1月にオランダ1部フィテッセに移籍。スペイン1部コルドバ、フィンランド1部ヘルシンキを経て、15-16シーズンはオランダ1部デン・ハーグに加入し、16得点を記録。その後は神戸や仙台などを経て、2022年に現役引退。日本代表は通算18試合4得点。現在はJ2甲府のクラブアンバサダーに就任し、ホームタウン活動やスクールコーチを務めている。