元日本代表GK西川周作、史上初J1通算200試合無失点 38歳で大台も「通過点だなとも思う」

西川周作がJ1で200試合無失点を達成した【写真:徳原隆元】
西川周作がJ1で200試合無失点を達成した【写真:徳原隆元】

「この200試合は色々な選手とやった結果だと思うので感謝の気持ちもある」

 節目の記録をシーズン初勝利で飾った。浦和レッズは3月8日のリーグ第5節ファジアーノ岡山戦に1-0で勝利し、今季の初勝利を挙げた。無失点で締めくくったGK西川周作は、これがJ1通算200試合目のクリーンシートになった。

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 浦和は開幕戦で2連覇中のヴィッセル神戸に0-0で引き分けのスタートを切り、西川はこれが199試合目の無失点試合だった。しかし、そこから浦和は京都サンガF.C.に1-1で引き分け、湘南ベルマーレに1-2、柏レイソルに0-2で連敗した。開幕4戦未勝利と厳しい状態で迎えたのがこの岡山戦だった。

 西川は「この試合をターニングポイントにしようという言葉が(マチェイ・スコルジャ)監督からあった」と話す。そして、プレスがハマらない状況に苦しい試合の入りになることが続いたが、撤退して守るのではなく「前節がなかなかうまくいかない守備だった。そこをうまく1週間で監督を中心に修正しながら、ホームの力を借りなければいけないと思った。消極的なプレーではなく、前からハメに行こうと」いう、チームの方針は変えずにプレーした。

 このゲームでは、特に前線の選手が一度ポジショニングで制限を掛けた後に、プレスバックして挟み込む献身性を見せる姿が目立った。西川も「後ろから見ていて、自分を(ボールが)超えたところへの切り替えが早く2人、3人でいけた。神戸戦の残像は残っていたけど、それに近い切り替えだったと思う」と話す。最後の時間帯は押し込まれ、アディショナルタイムにはFWルカオに際どいヘディングを許した。それでも「あの角度だと外れたなという感覚で、大丈夫だなと思った」と、肝を冷やすスタジアムをよそに歴戦のGKは冷静だった。

 この記録は新記録であり、常に西川が先頭に立って更新し続けている記録の節目という言い方もできる。それだけに「この200試合は色々な選手とやった結果だと思うので感謝の気持ちもあるし、通過点だなとも思う」と話す。

 それでも、シーズンの初勝利だけに「0-0で終わるのか、勝って200試合という節目を迎えるのかは気分も違う」として、「ホッとした気持ちがあるのと、さあここからという気持ちがすぐに湧いてきた」と次節にアウェーで迎える鹿島アントラーズとの2000年代から数々のタイトルを争ってきたオリジナル10対決に目を向けた。

 埼玉スタジアムでは浦和のパートナー企業「文化シヤッター」にちなんで、無失点で終えたゲーム後にはビジョンに「NICE SHUT OUT」の文字が並ぶ。西川が常に求めるホームでの光景も今季初となり、一つシーズンの流れを変えるキッカケになることが期待される。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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