香川と共闘の名DF、ドルトムントCL開催日に怒り心頭 「爆破事件からすぐさせてはならなかった」

解説者のファーディナンドがコメント 「もう1日か2日、時間を与えるべきだった」

 日本代表MF香川真司が所属するドルトムントは現地時間12日、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝モナコとの第1戦に臨んだが2-3で敗れた。前日にチームバスが爆発物の被害を受けたなかで1日しか延期されなかったことについて、かつて香川のチームメートだった名DFやサポーターから疑問の声が多く挙がった。

 本来は11日に行われる予定だったモナコ戦だが、バスがスタジアムに向かう道中に爆発物を仕掛けられ、窓ガラスが破壊。DFマルク・バルトラが負傷する事態に陥った。選手の中でも精神的ショックは大きく、モナコ戦では香川が1ゴール1アシストをマークしたもののホームで3失点を喫し、準決勝進出が厳しくなった。

 1日しか試合が延期されなかったことは選手から疑問の声が挙がっているが、外部も同様の意見で占められている。英テレビ局「BT SPORTS」で解説者を務め、かつてマンチェスター・ユナイテッドで香川と同僚だった元イングランド代表DFリオ・ファーディナンドは「ドルトムントに、バス爆破事件からすぐ試合をさせてはならなかった」とコメントし、「UEFAはせめてもう1日か2日、彼らに時間を与えるべきだった。まるでビール瓶を投げられたかのような問題として、完全に無視された」と怒り心頭だった。

 怒りを露わにしたのはチームを支えるサポーターも同様だ。英紙「デイリー・ミラー」によると本拠地ジグナル・イドゥナ・パルクに駆け付けたファンはドルトムントイレブンを励ます一方で「18時45分のキックオフだって」、「冗談でも言ってるのか?」、「ふざけるなUEFA」と今回の開催について抗議の横断幕が掲げられた。

 ドルトムントだけでなく欧州サッカー全体を揺るがすことになった今回のバス爆破。日程が詰まっている終盤戦とはいえ、事件直後に試合を開催したUEFAの判断にも批判が多く集まっている。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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