「ポイントを獲得できれば…」

「もし明日、ポイントを獲得することができれば、それは我々の成功につながる。だが、（日本を相手に）3ポイントを得るのは難しいでしょう」

　両者の力関係を前提に日本戦への決意を語ったセーナムアン監督だが、同紙は「キャティサックは彼の辞任を求めるタイのファンの叫びに困惑している」と報じている。

「私はプレッシャーを感じていない。この仕事が簡単ではないということだ」

　タイメディアの報道も更迭論の高まりを見せているが、指揮官は悲壮に語っている。

「私はそういった記事を見ない。自分の気分を悪くするものだ。タイのレベルは（W杯アジア最終予選で）多くの勝ち点を手にできるほど進歩したのだろうか。勝つか、負けるかは別の問題だ。我々の選手たちはそれ以前に、戦う決意に満ちている」

解任論渦巻くタイサッカー界の英雄指揮官はこのように語っているが、選手は日本という強敵相手に敵地で番狂わせを演じ、救うことができるだろうか。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文　text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images