リバプールはユナイテッドに2-2のドロー

　イングランド1部リバプールは現地時間4月7日、プレミアリーグ第32節でマンチェスター・ユナイテッドと対戦し、2-2の引き分けに終わった。日本代表MF遠藤航は先発出場を飾るも、後半24分にピッチを退いた。現地メディアでは「毎度お馴染みの中盤の苦戦」と取り上げ、ユナイテッド戦で遠藤を含む中盤勢が苦戦を余儀なくされたデータを紹介している。

　首位キープに勝利が必須な状況で宿敵ユナイテッドとの大一番を迎えたなか、試合は前半23分、CK（コーナーキック）からのボールをFWダルウィン・ヌニェスが頭で後方へすらし、走り込んだFWルイス・ディアスがダイレクトで押し込んで先制に成功。その後も幾度となく決定機を演出するも、追加点を奪うことができずに前半を折り返した。

　すると後半5分、DFジャレル・クアンサーのパスミスを拾った相手MFブルーノ・フェルナンデスにロングシュートを許し、エリア外に位置取っていたGKクィービーン・ケレハーは為す術もなく無人のゴールに流し込まれた。ユナイテッドに許したこの日最初のシュートで同点弾を許す事態に、動揺を隠し切れないリバプールはさらに同22分、MFコビー・メイヌーに逆転弾を許してしまう。

　窮地に立たされたリバプールは遠藤を下げてMFハーベイ・エリオットを投入。すると、そのエリオットが後半38分にペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得し、これをFWモハメド・サラーが決めて試合を振り出しに戻した。その後も勝ち越しゴールを目指すが、そのままタイムアップ。2-2のドローに終わり、リバプールは首位陥落となった。

　FAカップ準々決勝（3-4）に続き、またも敵地オールド・トラフォードで勝利を逃したリバプール。そんななか、現地メディア「This is Anfield」は「毎度お馴染みの中盤の苦戦」と取り上げ、「FA杯の時と同様、リバプールは中盤の主導権を握るのに苦労した。計24回にわたるピッチでのデュエルで勝ったのはわずか8回であり、そのうちの5回はマック・アリスターだった（10回中）」と、MFアレクシス・マック・アリスターの孤軍奮闘であったとデータを紹介している。

「遠藤（8回中2回）とソボスライ（6回中1回）は多くの敗北を喫した」と、遠藤のデュエル勝率が25%、MFドミニク・ソボスライが約15%と低い数値であったことを説明。「リバプールの中盤のコントロールの欠如が、アウェーのユナイテッド戦で再びアキレス腱となった」と指摘している。

　これまで遠藤はプレミアリーグでもディエルの強さを遺憾なく発揮してきたが、FA杯、そして今回の対戦でもユナイテッドを相手に苦戦を強いられており、苦手な相手となっている可能性がありそうだ。