なぜ古橋亨梧はゴール数が減ったのか セルティックOBが明かす“勝負の分かれ目”
クラブOBマクナマラ氏はセルティック戦では相手が引いてくるから「難しくなる」
スコティッシュ・プレミアシップでは今週末に優勝争いに大きく影響する一戦が行われる。現在、暫定首位のセルティックが、アウェーで1試合消化試合が少なく勝ち点差「1」で2位につけているレンジャーズとの直接対決を迎えるのだ。スコットランド紙「The National」は「タイトル獲得に向けてゴールへの道筋を見つけないといけないセルティックのスター」と見出しを打ち、FW古橋亨梧の活躍の鍵を報じている。
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今シーズンの古橋は、ここまで公式戦41試合で15得点4アシストを記録。ここ2年間と比較すると、2022-23シーズンは50試合で34得点5アシスト、2021-22シーズンは33試合で20得点5アシストという数字だった。そのため今季の活躍は物足りなくも見えるが、クラブで最もゴールを挙げていることには変わりない。
セルティックOBであり、元スコットランド代表DFジャッキー・マクナマラ氏は、ブレンダン・ロジャーズ監督の下での古橋は、低い位置でゴールを背に向けてプレーすることが多くなっていることがゴール数の減少につながっていると考えているようだ。
4月7日のレンジャーズとの大一番に向けて、マクナマラ氏は「セルティックと対戦する時、一定のチームは引いてくるため、少々難しくなる。キョウゴのような選手の最高の姿を見ることできていない。それが見られるのは相手が最高の状態でプレスをかけてくる時だ。それが状態を決める。中盤が前に出てくることによって、彼にスペースが生まれる。対戦相手は戻るのが難しくなる」と、分析した。
実際に今シーズン、セルティックはレンジャーズと2試合を戦っている(1-0、2-1)が、古橋はどちらの試合でもゴールを決めている。相手の出方というのは、重要なのかもしれない。
引き分けの結果も「最悪のシナリオではない」
マクナマラ氏は「私たちはこの数週間、そうした姿を見ることができている。攻め込むスペースがある時、キョウゴが引っかけられることはないし、ゴールに背を向けることもない。彼は常に相手のゴールに向いている時、走るためのスペースがある時が良い。今シーズンの最大の違いは、そこだと私は思っている。彼が多くのゴールを挙げられていないのは、ゴールを背にすることが増えたからだ。だが、この数週間はいい傾向が出ていて、より高いインテンシティーが見られ始めている。ボールを素早く動かせているし、チャンスの数も増やしている」と、古橋を含めたチーム全体の状態が上向きであるとの見解を語っている。
さらに、「レンジャーズはホームで戦う。そしてセルティックは今季のオールド・ファーム2試合で2勝している。セルティックの問題はレンジャーズ戦ではなく、ほかの引いてくるチームとの試合だ。今回の試合はレンジャーズがホームで応援を受けて戦い、ボールを保持しようとする。つまりスペースができるし、もしセルティックが得意としていることではあるが、スペースをスタートから正しく使うことができ、インテンシティーを高めることができれば、彼らにダメージを与えることはできるはずだ」と、アウェーゲームであること、すでに2勝していることがアドバンテージになる可能性も指摘した。
そして、どちらにとっても負けないことが重要だと締めくくった。「本当に重要な試合だ。なぜなら残り試合数は多くないからね。セルティックは負けないことが義務になる。レンジャーズは1試合多くあり、残り試合が多くないことからも、引き分けという結果でも最悪のシナリオではないだろう」と、より勝ち点3が必要なのはセルティックであるとの考えを示している。
(FOOTBALL ZONE編集部)