中村敬斗、ベトナム戦で6戦6発の偉業達成へ…負傷乗り越え掴んだ大舞台「戦えるのが嬉しい」【現地発】

日本代表の中村敬斗【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
日本代表の中村敬斗【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

昨年10月に左足首を負傷

 日本代表MF中村敬斗が1月14日のアジアカップ・グループリーグ初戦ベトナム戦で公式戦デビューする。昨年3月に森保ジャパンへ初招集され、A代表デビュー戦から5戦5発。左サイドはMF三笘薫の欠場が決定しており、先発出場の可能性が高い。中村にとってA代表では初めての大舞台となるなかで、所属のフランス1部スタッド・ランスの“先輩”MF伊東純也との両翼でベトナムの守備をこじ開ける。

「伊東選手とは、自チームでもやっているので、特徴はすごく理解しているつもり。(トップ下に先発予定の)南野選手も練習とか試合でも一緒に組むことあるのでお互いちょっとずつ分かってきている。(伊東の崩しから自身で仕留めることは)間違いなく僕も狙っていることで、伊東選手が突破してくれるので、中に全エネルギー注いで僕が入っていく。逆サイドから入ってくるのは、得点になりやすいと思う。自分の武器でもあるので、うまく形になればいいかな」

 これまでA代表デビューから出場6試合で6ゴール。圧倒的な決定力を誇っている。元々アンダー世代ではストライカーとしても活躍し、得点への嗅覚はさらに研ぎ澄まされてきた。

 日本代表の“常連”というポジションを自らの力で手繰り寄せようとしていた昨年10月、カナダ戦の試合中に左足首を負傷。突如襲われた悲劇によって、アジア杯への道は決定的から微妙になった。

 カナダ戦が行われた試合会場の新潟から大阪へ移動する際はショッキングな車いす姿。「大丈夫だと思います」。振り絞った言葉の端々に悔しさが滲んでいた。

「10月怪我して思ったより長引いて、なかなか復帰できなくて、復帰しても痛いところが少しあった。けど、フランスでの(年内)最終戦ぐらいからはちょっとずつフィットしてきて、元日の試合含めていい形でこられたのかなと思います。もちろん怪我した時、する前からアジアカップのことは考えていましたし、怪我した時に、何とか早く頑張って治してチームで結果を出して、アジア杯に入りたいというのはずっと思っていた。それがまずは形になって、一員として戦えるのが嬉しい。」

 苦しい時期を乗り越えて、年内最終戦となったリーグ・アン第17節ル・アーブル戦で今季2ゴール目をマーク。復帰弾で弾みをつけて日本代表へ合流した。元日の国際親善試合タイ戦でもゴールを決めて5戦5発とした。

 負傷離脱は中村をまた一段と強くした。今度はその力をアジア杯で見せつける。大舞台で輝く姿に期待が懸かる。

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