中村敬斗のソックスの短さで話題に? サッカー選手の“すね当て”ルールに元主審・家本氏が回答「大きさや厚さなど…」【見解】

日本代表の中村敬斗【写真:徳原隆元】
日本代表の中村敬斗【写真:徳原隆元】

【専門家の目|家本政明】サッカー選手の身を守る“レガース”のルールついて言及

 日本代表は10月の国際親善試合2戦(VSカナダ代表:4-1/VSチュニジア代表:2-0)を連勝で終えた。カナダ戦ではFW中村敬斗(スタッド・ランス)が負傷した激しいタックルも話題となったなか、元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は、サッカー選手の身を守る1つの“道具”について説明している。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部・金子拳也)

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 中村は13日に行われたカナダ戦の後半11分に左サイドで仕掛けて突破を図った際、カナダ代表DFアリスター・ジョンストン(セルティック)の激しいタックルを受け悶絶。左足首を踏みつけられる形となり、ジョンストンにイエローカードが提示され、中村は立ち上がれずそのまま担架でピッチをあとにした。

 怪我の状態が心配された中村は16日まで松葉杖を使用する姿も見られたが、翌17日には自力で歩けるまで回復。出番のなかったチュニジア戦後、取材陣の前で「納得のいかないファウルだったけど、過ぎたことはしょうがない」と心境を吐露しつつ、気持ちを切り替えた。

 一方、中村に関しては試合に挑むソックスの短さがSNS上でも話題に。「グリーリッシュ並みのソックスの短さ」「すね当て入ってる?」といった声もあがっていた。すね当て(レガース)の存在も確認しにくい姿に対し、家本氏は「小さいレガースがヨーロッパでも流行っているらしいです」と口を開き、“レガース事情”を明かした。

 競技規則上、レガースの大きさなどに規定はあるのか尋ねると「特に規定はない。『良識の範囲内で』となっている」と回答。「子供用の小さいものを使用したり、スポンジの部分を取ってしまうプロ選手もいる。Jリーグにも『邪魔だから』と子供用の小さいレガースをする選手がいた覚えがある。要は個人の考え方の違い。自身のすねを守るためにやっているものだから、競技規則上、大きさや厚さなどの規定は一切ない」と説いた。

家本政明

いえもと・まさあき/1973年生まれ、広島県出身。同志社大学卒業後の96年にJリーグの京都パープルサンガ(現京都)に入社し、運営業務にも携わり、1級審判員を取得。2002年からJ2、04年からJ1で主審を務め、05年から日本サッカー協会のスペシャルレフェリー(現プロフェッショナルレフェリー)となった。10年に日本人初の英国ウェンブリー・スタジアムで試合を担当。J1通算338試合、J2通算176試合、J3通算2試合、リーグカップ通算62試合を担当。主審として国際試合100試合以上、Jリーグは歴代最多の516試合を担当。21年12月4日に行われたJ1第38節の横浜FM対川崎戦で勇退し、現在サッカーの魅力向上のため幅広く活動を行っている。

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