浦和スコルジャ監督、半年間で感じた日本サッカーの好印象 唯一挙げた“改善点”とは?

浦和のマチェイ・スコルジャ監督【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
浦和のマチェイ・スコルジャ監督【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

「状況に合わせた判断」の重要性を説明

 浦和レッズのマチェイ・スコルジャ監督は、7月6日に定例のオンライン会見を実施。浦和の指揮を執って約半年間となり、Jリーグや日本人選手に対する好印象を話した。

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 スコルジャ監督は今季から浦和の監督に就任し、プレシーズンの沖縄県トレーニングキャンプからリカルド・ロドリゲス前監督のチームをブラッシュアップしながらチームを変化させ、5月にはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝戦を制して優勝を果たした。リーグ戦では19試合を終えて3敗のみの4位。天皇杯やルヴァンカップも勝ち残っている。

 すでにJ1の全チームとリーグ戦でも1回ずつ対戦しているが、「全体的に、非常にいい印象を持っている。仕事をして、成長して、仕事を楽しむことのできる素晴らしい環境にいることができている。浦和のようなビッグクラブで仕事ができていることは幸運だと思う。Jリーグに対して大きなリスペクトがある。レベルも非常に高く、組織がしっかりしていて、メディアやサポーターも素晴らしい」と好印象を話した。

 母国ポーランドではリーグ戦を4回制して、代表監督の候補にも名前が挙がった。そうしたなかで、初めて経験する日本人選手たちの指導を通して感じたメンタリティーの部分についても触れている。

「まず教養があると感じる。非常に賢いと思う。そして、そのような選手たちがいれば仕事のスタイルも変わってくる。もちろんいろいろな個性はあるが、全体的に日本人はハードワークができて、スキルもある。このような選手たちと仕事ができて光栄だ。日本サッカー界の将来は明るい。

 ただし、戦術のルールの話をする時、当初から最終的にピッチ上で判断しなければいけないと言っている。ルールやパターンはあるが、状況に合わせた判断をしなければいけない。例えば今日の練習の前もサガン鳥栖戦(7/1、2-0)のフィードバックをした。映像を見せながらあるビルドアップの場面を見せたが、ダイアゴナルなフィードからハーフスペースへ入って、そこから背後というパターン通りだったが、最後の選択で別のプレーを選べばよりいいチャンスになったのではないかという話をした」

 スコルジャ監督は「今季の浦和は柔軟に状況に合わせることが必要だと思っている。立ち上がりから終わりまでポゼッション70%でハイプレスをしてゲームコントロールをするのが理想だが、現時点でそれが実行できるわけではない。そこに向かっていくプロセスの最中だ。サガン鳥栖戦は中2日で、攻撃的に行きたいが状況的にミドルゾーンかローゾーンで構えてカウンターで点を取ることになった。我々がカウンター狙いのチームだというのではなく、状況に合わせてそうなったということ」と、チーム全体としての臨機応変さを身につけてきたことを語る。そして、それが個人レベルでも向上することを求めている。

 得点力不足に課題を抱えてきた浦和だが、6月28日の湘南ベルマーレ戦では4得点、鳥栖戦では2得点と複数ゴールが続き、前線の選手たちのゴールも増えてきた。シュートへの積極性が見られるようになってきたが、その意識改革の部分は1つのテーマになっていると言えるのかもしれない。

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