“本物”への変貌の最中… 「なぜ今辞めるのか?」 川崎と別れを告げる風間監督が口にした答え

川崎は2-3でG 大阪に逆転負け、年間2位でシーズンを終える

「今日、本当はお別れする時もそんなに悲しくはないのかなと思っていました。だけど、こうやって拍手を頂き、ここにはもう来ないんだなと思うと、本当に寂しい気持ちになった」

 風間八宏監督は、試合後のセレモニーで本音を吐露した。川崎フロンターレは3日、J1セカンドステージ最終節でガンバ大阪と対戦し、2-3で敗戦。今季限りでの退任が決まっている風間監督にとって、等々力でのリーグ戦ラストマッチとなったが、残念ながら勝利で花を添えることはできなかった。

 この日は前半に2点のリードを奪いながら、後半に3失点。よもやの逆転負けを喫してしまったものの、今季の川崎は格下相手に勝ち点を取りこぼさない安定感があり、劣勢でも最後は勝ち切る勝負強さが根付いており、シーズン通してトップ争いを演じて見せた。

 今季で風間体制5年目を迎えるが、就任当初は勝ち点の取りこぼしやプレーのムラが目立ち、内容で上回りながらも結果的に白星を取り損ねる試合も少なくなかった。例年、上位には食い込んでいたものの、終盤に差し掛かると例年失速して優勝から遠ざかっていた。

 それだけに、今季はJリーグの優勝争いで中心的な存在となり、5年間磨き続けてきた川崎スタイルが、ようやく実を結び始めて”本物”へと変貌を遂げる段階にまで到達した。しかし、そんななかで風間監督が下した決断は、今季限りでの退任。「なぜ今なのか?」。誰もが気になっていたその質問は、リーグ最終節後の記者会見の場でぶつけられた。

 

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