マリノスOB、横浜ダービーの要警戒選手に小川航基を指名 「ずば抜けている」才能とは?

栗原氏が要注意のプレーヤーに指名した小川航基【写真:徳原隆元】
栗原氏が要注意のプレーヤーに指名した小川航基【写真:徳原隆元】

【専門家の目|栗原勇蔵】得点王レースでトップを走る小川は「警戒しないといけない」

 4月8日、日産スタジアムでのJ1リーグ第7節で、横浜F・マリノスと横浜FCの“横浜ダービー”が2年ぶりに開催される。選手とサポーターのプライドがぶつかり合う“ダービーマッチ”。現役時代に横浜F・マリノス一筋18年で過ごし、現在はクラブシップ・キャプテンを務める元日本代表DF栗原勇蔵氏に横浜FCの要警戒選手を訊いた。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)

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 横浜FCが2021年以来となるJ1の舞台に戻ったことで、通算10回目(リーグ戦では7回目)の横浜ダービーが開催される。横浜F・マリノスがリーグ6位(3勝1分2敗)なのに対し、横浜FCは17位(2分4敗)とまだ今季勝利がない。横浜ダービーで昨季リーグ王者を叩き、初白星を手にして勢いに乗りたいところだろう。

 横浜FCで目を引くのは、やはりリーグトップタイの5得点を記録しているFW小川航基。昨季はJ2リーグ得点王(26ゴール)に輝いてチームをJ1昇格に導くなど、不動のエースだ。F・マリノスのOBである栗原氏は、横浜FCの印象について「横浜FCはカズさん(元日本代表FW三浦知良/UDオリヴェイレンセ)、シュンさん(元日本代表MF中村俊輔氏)とスーパースターがいたチームというイメージがあります。その2人がいなくなって、若手がいい意味で伸び伸びプレーするチームになっていると思いますけど、結果が出ていないだけに、『ベテランがいたら…』と感じるところ。ただ、きっかけさえ掴めば、一気に行く可能性もあるはずです」と語りつつ、DF目線で25歳のストライカーの能力を高く評価する。

「小川への期待は当初から大きく、順調に行っていればA代表でもレギュラーになっていたかもしれません。でも、2017年に大怪我(左膝の前十字靭帯断裂および半月板損傷)をしてから伸び悩んだ。昨年、J2でゴールを量産して、今年J1でどれくらいできるのかと思いましたけど、足だけでなくて、ヘディングがずば抜けています。身長186センチと上背があるうえに飛び込むタイミングと打点の高さは素晴らしく、あのヘディングがあるだけで生涯何点取れるんだろうと感じさせるくらいです。F・マリノスも警戒しないといけません」

 また、栗原氏は小川のポテンシャルに関して、「(日本代表の)森保一監督も間違いなく見ているだろうし、ラージグループには入っているでしょう。(湘南ベルマーレFW)町野修斗には機動力で劣るかもしれないですけど、シュート力があって、足元でも、頭でも、どこでも得点が取れるオールラウンダー。日本を背負って立つレベルにまでのし上がってほしいですね」と期待を寄せていた。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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栗原勇蔵

くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。

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