仲川輝人、FC東京の“念願の初優勝”に期待を促す訳 「無限の力がこのチームにはある」

新背番号「39」は「ミクシィ」も絡めてプレッシャーをかけた【写真:馬場康平】
新背番号「39」は「ミクシィ」も絡めてプレッシャーをかけた【写真:馬場康平】

シーズンMVPや得点王級の活躍を誓う

 ミスを恐れるよりも、一歩前に出ることで道は開ける。そうした人生訓を語った仲川に、あのストレートな今回の大テーマをぶつけた。

「仲川輝人は新たなFC東京に顔になれるのか?」――。

「39番も背負って、(FC東京を子会社化した)ミクシィも絡めて自分にプレッシャーもかけました。フロント陣の圧力もあるし(苦笑)。もちろん結果を出す、数字を出すことが分かりやすい。何か言われても数字で見せます。『これでどうですか』という感じじゃないですか。その顔になりたいですし、FC東京から日本代表にならなきゃいけないと思っています。フロントともそうしたビジョンを共有しているし、僕もまだ次のW杯に行けるチャンスもあると思っています」

 それを示すように、このプレシーズン期間中は「キャンプでこんなに点を取ったことはない」というほど数字にもこだわってきた。チームも自身の仕上がりも上々。それなら目指す場所は決まっている。

「勝者のメンタリティーを持ってここにやってきました。常に勝たなきゃいけない重圧もある。そこでサッカーを楽しみながら勝ち続けることで、選手としても人としても成長できる。そうすることで、何よりチームが一番成長する。Jリーグ30周年のメモリアルな年にJ1初優勝を達成できれば、記憶にも記録にも残るシーズンになる。僕としてもそこでMVPや得点王を取れるぐらい活躍しないといけない。そういうところを今年、ファン、サポーターにも見せつけたい。それが一番の楽しみで、やるべきこと。このチームのクオリティーで、もっと一体感を出せれば目標を実現できると勝手に思っちゃってるんですよね。本当に無限の力がこのチームにはあります」

 ようやく「念願のリーグ初制覇」を使うのは、今年で最後の年になるかもしれない。FC東京の新たな顔は「結構期待してもらいたいなって、僕は思っています」と、笑いながらもちょっと語気を強めてそう言った。

[プロフィール]
仲川輝人(なかがわ・てるひと)/1992年7月27日生まれ、神奈川県出身。川崎U-18―専修大―横浜FM―町田-横浜FM―福岡―横浜FM―FC東京。J1通算140試合35得点、J2通算30試合3得点、日本代表通算2試合0得点。50メートルを5秒台で走る快足で、「ハマのGTR」の異名を取ったアタッカー。リーグ優勝した2019年には15ゴールで得点王を獲得するとともに、シーズンMVP&ベストイレブンに選出された。今季からはFC東京で新たなチャレンジに臨む。

(馬場康平 / Kohei Baba)



page1 page2 page3

今、あなたにオススメ

トレンド