浦和オランダ人コンビ、関係性が“コント”のよう!? 「兄は俺だろ」「待ってくれよ」…ピッチ外で目立つ好連係

浦和のオランダ人コンビ、シャルク(左)とリンセン【写真:轡田哲朗】
浦和のオランダ人コンビ、シャルク(左)とリンセン【写真:轡田哲朗】

リンセン&シャルクのオランダ人コンビ、沖縄キャンプで絶妙な関係性披露

 J1浦和レッズは沖縄県でトレーニングキャンプを実施しているが、昨季に加入したものの負傷がちだったオランダ人コンビに今季の本領発揮が期待されている。FWブライアン・リンセンとFWアレックス・シャルクの2人は、コントのような関係性でチームを盛り上げている。

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 先にチームに加わったのは30歳のシャルクで、2列目やセカンドトップの位置を得意とするアタッカー。昨年4月に加入するとAFCチャンピオンズリーグ(ACL)では鮮やかなフリーキックも決めたが、日本サッカーへの順応具合や小さな負傷の繰り返しもあり満足に出場機会を得られなかった。

一方の32歳のリンセンはオランダ1部で通算100ゴール超えの実績があり、2年越しの獲得となった夏のウインドーで加入して「9番」を託されると「ラストピース」の期待をかけられた。しかし、デビュー戦になったフランス1部パリ・サンジェルマンとの国際親善試合で負傷して長期離脱。ほぼシーズンを棒に振っていた。

 それだけにリンセンは「大きなことになる前に休みを挟みながら慎重にやっている」とキャンプを過ごしている。一方のシャルクは「日本に来てから最高のコンディション」とシーズンのスタートに向けて表情も明るい。そして、この2人は母国語のオランダ語で会話できる関係だけに仲が良い。特に、あとから加入したリンセンは「アレックスが色々なところに連れていってくれるから、日本での生活に問題がないんだ」と話している。

 そんな2人だが、練習が終わると毎回のように宿舎まで一緒に歩いている。時にリンセンがいたずらを仕掛けるようで、シャルクは「ブライアンのほうが年上だけど、彼は子供っぽいところがあるから僕がお兄ちゃんみたいな感じになることもあるね」と含み笑いで話していたことがある。

 しかし、それを聞きつけたリンセンは「おいおい、待ってくれよ。兄は俺だろ。イゴール(松下イゴール通訳)、分かるだろう? 言ってやってくれよ」と憤慨。そして「その立場は譲らない」と断言した。

 それでもシャルクは「彼とはインテリジェンスが違うから、僕が操っている」と話す。そして騎手と馬の関係という言葉に「そのとおりだ」と笑顔だった。もっとも、そのオランダ人コンビにデンマーク代表歴を持つDFアレクサンダー・ショルツや元スウェーデン代表MFダヴィド・モーベルグが参加するカードゲームでは、場に出たカードを唯一記憶しているショルツが連戦連勝らしいのだが。

 互いに前線で複数ポジションをこなせるタイプだが、マチェイ・スコルジャ監督が就任した今季は前線が前後関係になる場面も多い。ピッチ外での上下関係がどうなるかは未知数だが、ピッチ上での縦関係は上手に機能させてほしいところだ。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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