【W杯】森保ジャパンがドイツ戦の大金星で得たもの 劣勢から逆転の“決定力”は自信へ

「日本が勝つことが一番」の気持ちが生む“一体感”

 得点にMF南野拓実(ASモナコ)、MF堂安律(フライブルク)、FW浅野拓磨(ボーフム)といった途中出場した選手たちが絡んだのも大きい。MF守田英正(スポルティング)が「途中から出場した選手がああいう形で結果を出したことで、出られなかった選手たちも『次に自分の出番が来たら、ちゃんと準備をしていれば結果を残せる』と思える良い前例ができた」と語ったように、チーム全員の士気も高まった。

 こうした大会を戦うチームは、試合に出る選手と試合に出られない選手の関係が悪くなることが少なくない。しかし、これまでにない26人という大所帯ながら、森保ジャパンからは雰囲気の悪さを全く感じない。南野は「誰が出ても日本が勝つことが一番。スタメンでも途中出場でも、チームのためにやるべきことをやる」と話したが、全員がチームのために何ができるかを考え、与えられた出場機会に備え、ピッチに立ったら全力を出している。

 4度目のW杯のピッチに立つDF長友佑都(FC東京)は、「ドイツ代表のベンチと、日本代表のベンチの雰囲気は、全く違っていた」と言うが、堂安や浅野がゴールを決めた直後、ベンチから飛び出して全員で喜びを爆発させる姿は、まさに全員が1つの目標に向かっていることを示しているようだった。

 ドイツ戦での勝利は、これまでの日本代表の歴史のなかでも最も大きな意味を持つ勝利だろう。こうした短期のトーナメントでは、選手やチームが劇的に成長することも少なくない。この経験値を生かして、森保ジャパンはこれまで未到達のベスト8の扉を開くことができるだろうか。

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