全北現代、3試合連続の延長戦→ACL敗退に元Jリーガー主将も落胆 「負けたら正直きつい」

全北現代主将のDFキム・ジンス【写真:(C) AFC】
全北現代主将のDFキム・ジンス【写真:(C) AFC】

決勝トーナメントは3試合連続延長戦で消耗 キム・ジンスも無念を口にする

 全北現代(韓国)は8月25日のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準決勝、浦和レッズ戦で2-2からのPK戦で敗れた。キム・サンシク監督は現役時代に浦和とのアウェーゲームでナーバスになった記憶を話し、「同じような気持ちになった選手がいたかも」と振り返った。

【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから

 全北現代は浦和に先制を許したあとの後半にPKで追いつくと、延長後半にショートコーナーから勝ち越し。しかし、浦和が延長終了間際に追いついてもつれ込んだPK戦では、ゴール裏に集結した浦和サポーターたちがおびただしい数のフラッグを振ってプレッシャーを与えるなかで、3人がキックを失敗して敗れた。

 現役時代、2007年のACL準決勝で城南一和の一員として浦和とのPK戦に臨み、自身はキックに成功したものの、敗戦した経験を持つキム・サンシク監督は、「2007年にも似たような出来事があった。このスタジアムで多くのサポーターがいて、多くの旗が振られ、多くの人が浦和レッズのユニフォームを着ていたことで試合前に少しナーバスになった記憶がある。もしかすると同じような気持ちになった選手がいたかもしれない。この雰囲気に慣れるための準備をもっとしていれば良かったのかもしれない」と話した。

 全北現代はこのACL決勝トーナメントで、8月18日のラウンド16で大邱FC(韓国)と延長戦の末に勝利。22日の準々決勝でもヴィッセル神戸戦に延長戦で勝利という勝ち上がり。そして浦和戦も120分間のプレーになったため、8日間で360分間のプレーだった。

 それだけにサンシク監督は、「選手たちはフィジカル的な課題を抱えていた。延長戦など難しい状況にもかかわらず、選手たちは1つになり戦ってくれた。その結果、今日の試合のように選手たちは課題を克服し、素晴らしい試合を展開してくれた。この状況でコンディションを維持することは非常に難しかった。この期間に相手の対策を練ることも難しかった」と、厳しさがあったことを話した。

 2012年から2シーズン半、アルビレックス新潟でプレーした経験を持つ主将のDFキム・ジンスは試合後、「浦和のサポーターたちはみんな強く、雰囲気もすごくいい。試合の雰囲気はすごく良かった」と埼玉スタジアムでの“アウェーゲーム”について話しつつも、「3試合目の120分の試合をやって、最後まで戦って勝ったら良かったけど、負けたら正直きつい」と落胆の表情。そして「残念だけど、キャプテンの責任も、なんて言えばいいか分からない。でも今日はみんな最後まで一生懸命。いいチームだった」と振り返った。

 浦和は07年と17年にACLを優勝しているが、全北現代も06年と16年にアジアを制している。この厳しいスケジュールの中でも延長戦まで戦い抜いて脅威を与えた韓国の強豪は、今後も日本勢にとってアジアで最高レベルのライバルになりそうだ。

page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング