日本サッカーは「1対1のディフェンスに積極性がない」 元Jリーグ外国人監督、守備面に辛口評価「競争力のなさが反映」

スペイン人のミゲル・アンヘル・ロティーナ氏【写真:Getty Images】
スペイン人のミゲル・アンヘル・ロティーナ氏【写真:Getty Images】

前神戸監督ロティーナ氏が、スペイン紙上で日本サッカーに言及

 前ヴィッセル神戸監督でスペイン人のミゲル・アンヘル・ロティーナ氏が、スペインメディアのインタビューに登場。日本サッカーの長所に触れた一方、2018年のロシア・ワールドカップ(W杯)で、ベルギーに逆転負けを喫した決勝トーナメント1回戦の戦いぶりを踏まえながら、課題も指摘している。

 ロティーナ氏は、エスパニョール、レアル・ソシエダ、デポルティボなど母国クラブの指揮官を歴任。日本では2017年以降、東京ヴェルディ、セレッソ大阪、清水エスパルスを指揮し、今年4月には神戸の監督も務めた。しかし、低迷していたチームの再建に失敗。J1リーグでは2勝1分6敗の成績にとどまり、今年6月28日付で契約解除となった。

 そんなロティーナ氏が、スペイン紙「ムンド・デポルティーボ」のインタビューに登場。日本人のサッカーにおける美徳と欠点について問われると、「向上心があり、疲れを知らないこと、1日4時間トレーニングしても翌日には4時間また練習する、嫌な顔ひとつしない。犠牲の上に成り立っているので、技術や戦術の向上能力は高い」と、まずは長所に言及。一方で、「その反面、競争力や遊び心に欠けるところがある」と、ウィークポイントに触れた。

 日本の欠点を巡っては、インタビュワーからはロシアW杯での戦いぶりへ話が向けられた。決勝トーナメント1回戦で、日本はベルギー相手にMF原口元気、MF乾貴士のゴールでリードを2点に広げながらも、その後、相手の反撃に遭い立て続けの失点で追いつかれると、後半アディショナルタイムにはカウンターから逆転弾を喰らい、2-3で敗れた。この試合の日本について、ロティーナ氏なりの見解を示している。

「あの試合では、2点を取るだけのクオリティーはあったが、その後、ゲームをクールダウンさせる、ファウルでリズムを止める……といった能力が足りなかった。彼らの問題は、0-0や0-2になっても同じようにプレーすることで、競争力のなさが守備の面や戦略にも反映されていることです。1対1のディフェンスに積極性がなく、オフェンス戦略では多くのプレーを用意しているのに、ディフェンスでは苦しい、ブロックに迫力がない」

 そんな日本サッカーについて、ロティーナ氏は大きな“可能性”も感じているようで、「数年後とは言わないが、10~15年後には日本はサッカー界で世界の強豪になるだろう」とも語り、さらなる発展に期待を寄せていた。

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