不死鳥のように復活「本当の意味で感謝ができるようになった」

　復活の過程でお世話になった先輩も多いという宮市。「個々に名前を出すとキリがないけど、怪我の時期もポジティブな言葉をもらった。代表選出のあとも、ここからだぞという言葉をもらった。吉田麻也選手は10代の時からお世話になっている1人。怪我の時からアドバイスをもらった。ここで満足せずに、自分を出して上を目指してほしいと。本当のA代表に絡んでいけるようにここでしっかりプレーしたい」と、日本代表選出を受けて闘志を燃やす。

「自分自身サッカー選手として、これだけ怪我をするのは誇れることではなく恥ずかしいくらい」と偽らざる思いを吐露する宮市だが、胸に秘めた覚悟と信念は揺るがない。

「やっていられるのは声援もあってこそ。そういう感謝をピッチで見せるしかない。怪我で苦しんでいるアスリート、学生にも怪我で苦しんでサッカーをできない人も多いと思う。ただ、リハビリは必ず報われる時が来ると思う。自分のように引退を宣告されたほどの選手が、また日本代表に入るチャンスもある。そういう人を勇気づけられるプレーをしていきたい」

　かつて引退を宣告された男は不死鳥のように復活を遂げた。「本当の意味で感謝ができるようになった。サッカー選手としてやっていけるのは周りのおかげ。周囲に感謝してやっていきたい」。プレーできる喜びを噛みしめ、感謝の思いを胸に代表の舞台に立つ。