なぜ鈴木優磨は選出されないのか? 日本代表OBがE-1選手権“落選”に見解「スタイルが合わないことはないけれど」
【専門家の目|栗原勇蔵】実力と活躍ぶりは申し分なしも「“何か”が欠けている」
日本サッカー協会(JFA)は7月13日、19~27日に行われるE-1選手権の日本代表メンバー26人を発表。J1リーグで6位タイの7ゴールを挙げている鹿島アントラーズのFW鈴木優磨は選外となり、ツイッターで「鈴木優磨」がトレンド入りするなど話題を呼んだ。元日本代表DF栗原勇蔵氏は、「スタイルが合わないことはない」と、活躍度的には選ばれてもなんら不思議はなかったとの見解を示した。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)
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E-1選手権のメンバーは国内組だけで構成。鈴木彩艶(浦和レッズ)、小池龍太(横浜F・マリノス)、大南拓磨(柏レイソル)、水沼宏太(横浜F・マリノス)、野津田岳人(サンフレッチェ広島)、西村拓真(横浜F・マリノス)、満田誠(サンフレッチェ広島)、町野修斗(湘南ベルマーレ)、細谷真大(柏レイソル)、藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス)と10人が初選出となった。
2012年以来となる代表復帰を果たした宮市亮をはじめ、J1リーグ首位に立つ横浜F・マリノスから最多の7人、3位の川崎フロンターレから3人、4位のサンフレッチェ広島から6人が選出されたなか、2位の鹿島からは選出なし。とりわけ、今季ここまで7ゴールを挙げている鈴木優磨の名前はメンバーリストにはなかった。
元日本代表DF栗原氏は、「実力と活躍ぶりを見れば、選ばれるのは当たり前だろうなというのはみんな思っているところ」と前置きしつつ、「鈴木に関してはさまざまな憶測が飛び交っていますが、真相は分からない。選出は森保監督を含めて日本サッカー協会がトータルの評価で決めること。選ばれないということは、“何か”が欠けているのではないか」と見解を述べた。
ストライカーのポジションには、リーグ4位タイの8ゴールを記録している町野、6ゴールの細谷、5ゴールの武藤嘉紀(ヴィッセル神戸)らがいるが、実力的に鈴木は決して劣らないと栗原氏は話す。
「鈴木はゴール嗅覚はあるし、動き出しも早いし、前からのプレスもできる。(森保ジャパンと)スタイルが合わないということはない。武藤らと比べても遜色はないし、見方によっては一番手になっても不思議はない」
鈴木には、Jリーグの舞台でアピールを続けて欲しいところだ。
栗原勇蔵
くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。