J1リーグ後半戦、注目必至の「若手&ベテラン10人」 横浜FM復権のキーマン、“規格外”コロンビア人FWら躍動も
【識者の目】前半戦よりも躍動が期待できそうな注目の10人を厳選
代表ウィークが終わり、J1リーグが再開。ここから後半戦がリスタートするなか、さらなる活躍でチームを躍進に導く選手は誰か。若手、ベテランを問わず、前半戦よりも躍動が期待できそうな注目の10人を紹介する。
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■エヴェラウド(鹿島アントラーズ/FW/30歳)
今季リーグ成績:3試合0得点
開幕3試合に途中出場して得点はなし。その後、内転筋痛の治療でブラジルに一時帰国していた。すでに天皇杯とルヴァン杯でプレーしているが、リーグ戦では6月18日の再開初戦・京都サンガF.C.戦での復帰が期待される。ルヴァン杯で負傷交代した鈴木優磨が累積警告、上田綺世が代表を負傷離脱しておりスタメン出場も見込まれるなかで期待されるのは復活ゴール。後半戦で鈴木、上田、エヴェラウドのエース級3人が揃えば、相手には脅威でしかないだろう。
■ジェジエウ(川崎フロンターレ/DF/28歳)
今季リーグ成績:0試合0得点
川崎は得失点差で3位ながら、ここまで17失点している。そうしたなか、怪我で前半戦を欠場したジェジエウの復帰で、大きく改善するのではというサポーターの声も聞く。正直、その通りだ。身体的な強さを生かしたディフェンスで失点のリスクが減るのはもちろん、なによりラインを高く上げやすくなり、川崎本来のコンパクトフィールドを実現できる。そうなると攻撃面の効果も出てくるだろう。あとは復帰から完全復活まで、どれだけの時間を要するか。無理は禁物だが、3連覇を目指す川崎の重要ポイントなのは間違いない。
■池田昌生(湘南ベルマーレ/MF/22歳)
今季リーグ成績:8試合1得点
現在、最も注目する若手の一人で、正真正銘、湘南のキーマンとしてピックアップ。前半戦はルヴァン杯で4得点など主役級の活躍を見せた一方、リーグ戦ではインパクトを欠いていた。しかし、王者・川崎フロンターレ相手に衝撃的な4-0勝利を飾った一戦(第15節/5月25日)でゴールを決めるなど、町野修斗とともに勝利の立役者になった。
■キャスパー・ユンカー(浦和レッズ/FW/28歳)
今季リーグ成績:10試合4得点
横浜F・マリノス戦(第11節/5月18日)での0-3からのハットトリックで衝撃を与えたが、度重なる怪我やアクシデントでいまだ本領を発揮しているとは言い難い。長身だが典型的なターゲットマンではないので、周囲との組み合わせにも左右される部分はある。それでも流れに乗った時の鋭い動き出しやショートカウンターの迫力、なによりゴール前の決定力は飛び抜けたものがある。浦和の攻撃が“ユンカー依存”になってしまっても困り物だが、やはり彼の活躍なくして後半戦の躍進は考えにくい。
■丸山祐市(名古屋グランパス/DF/33歳)
今季リーグ成績:9試合0得点
リーグ10位から上位躍進を目指す名古屋。成長著しい藤井陽也が中央に構える3バックは守備の安定感と同時に、アグレッシブな攻撃を支える要でもある。昨年の長期離脱から復帰して、今シーズンはここまで3バックの一角として“健太グランパス”を支えている。しかし、前半戦に関しては100パーセントとは言い難く、彼の完全復活が名古屋をもう一段、引き上げる期待が大きい。特にビルドアップで縦に付ける左足のフィードなどは本人も認める通り、改善の余地がある。左サイドからの組み立てがさらに活性化すれば、攻撃のバリエーションが広がるだろう。
河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。