A代表入りを狙える逸材もズラリ Jリーグで飛躍が期待されるスピードスター候補10選
【識者コラム】J1、J2、J3の全カテゴリーを対象に“NEXTスピードスター”を厳選
Jリーグにも世界に誇れるスピードスターは多く存在する。欧州で長く活躍し、現在は横浜F・マリノスで存在感を放つFW宮市亮は象徴的な1人だが、ここからさらに輝きを増していきそうな気鋭のスピードスター候補10人を厳選した。
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■藤井智也(サンフレッチェ広島/MF/23歳)
・今季J1成績:15試合0得点1アシスト
サイドの加速力は現在のJリーグでも1、2を争うだろう。瞬間的な爆発力に加えて、攻め上がりから切り替え時のプレス、帰陣までスピードを落とさない持久力も兼ね備えている。藤井のポジションは右ウイングバック。広島は左サイドのMF柏好文がどちらかというと幅広く攻撃に関わって行くタイプで、藤井はシンプルに縦の突破力を生かすスタンスを意識しているようだが、いざゴールに向かっていく斜めの飛び出しも相手ディフェンスには脅威だ。
ビルドアップなどにまだ粗削りな部分は見られるも、ミヒャエル・スキッベ監督の下で攻守の安定感も高めており、順調に成長すればA代表の候補に名前が挙がってくるのも時間の問題だ。
■鈴木唯人(清水エスパルス/MF/20歳)
・今季J1成績:16試合3得点2アシスト
一度スピードに乗ったら、並のセンターバックではファウル以外に止められない。フリーランのスピードも非凡だが、やはりファーストタッチから縦にボールを持ち出すドリブルのスピードは特筆に値する。
今年1月にはA代表の合宿を経験しており、自分はやれるという自信を身に付けて、清水でのプレーに還元しているようだ。ただ、前半戦はチーム状態が良くないなかで、彼の推進力が唯一の突破口になってしまっていた部分がある。現在はパリ五輪世代のチームでU-23アジアカップに参加中。個人能力は間違いないが、周りと生かし合えるかどうかが次なる飛躍の鍵になりそうだ。
■山見大登(ガンバ大阪/FW/22歳)
・今季J1成績:14試合2得点0アシスト
Jリーグの日本人選手では数少ない、個人で違いを生み出せるアタッカーの1人。長期離脱しているFW宇佐美貴史の後継者としても期待が懸かるなか、より縦の鋭さを武器とするタイプだ。特別指定選手としてプレーしていた昨シーズンに遠目の位置からスーパーゴールを決めたことで、そのイメージが先行した感もあるが、本来はボックス内でも一瞬でマークを外してゴールできる才能の持ち主だ。多くの若手選手と違い、海外に挑戦というより、憧れだった「ガンバのエース」になって行くことを目標にしているようだ。
河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。