26歳で二度“引退した”元浦和Lの万能MF 単身海を渡りスペインリーグに挑戦する理由とは

オルカ鴨川FCで公約を達成し二度目の引退

 その後、堂園を待っていたのは、ゆっくりとした日々だった。ピッチを離れて浦和時代からの仕事を続けていくなかで、堂園の環境を変える1本の連絡が入る。浦和の先輩が立ち上げたオルカ鴨川FCから、現役復帰の要請が来たのだ。電話だけでなく、直接足を運んでの熱意ある説得を繰り返され、最初は断り続けていた堂園だったが、最終的には15年6月に現役復帰を決断する。念願のボランチとして、上を目指すチームの中核になった。

「それでも秋頃に、サッカーをやっているのがきつすぎて正直に言ったんです。(チャレンジリーグに)上がれたら辞めますと。今だからこそ、入れ替え戦を体験したことや、高校時代のチームメートともう一回サッカーができたこと、レッズの先輩ともできました。やりたいポジションでもプレーできて、とても感謝しています」

 そして約半年後、公約だったチャレンジリーグ入りを果たし、身を引いた。これが半年間という短い時間ながらも復帰した、サッカー選手の第二章の終わりだった。

 そこから、なぜ堂園はスペインへサッカーをしに行くことになるのか。そこには二つの大きなファクターがあった。まずは、浦和でともにプレーした千葉望愛が、昨季からスペインでプレーしていること。浦和時代から仲の良かった千葉から、さまざまな連絡を受け、情報が常に入ってきていたことだ。

 もう一つは、それまでに知り合ったサッカー仲間の紹介で、「ストレッチ専門店 Dr.ストレッチ」という店舗で働き始めたことだ。そうした日々のなかで、サッカーへの思いが変化してきたのだという。

 

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