バルサが取り戻した“勝者のメンタリティー” クラシコで圧勝 「まるでメッシがいるかのよう」と現地記者も驚く復活劇のワケ

「AS」紙でレアルを担当するセルヒオ・ロペス・デ・ビセンテ記者【写真:高橋智行】
「AS」紙でレアルを担当するセルヒオ・ロペス・デ・ビセンテ記者【写真:高橋智行】

レアル番記者が“バルサ復活”を指摘、大逆転で優勝の可能性は?

 レアルはハーフタイムに2選手を入れ替え、状況を打開しようと試みるも、攻撃の手を緩めなかったバルセロナは後半開始直後、F・トーレスとオーバメヤンが追加点を重ね、そのプランを打ち砕き、早々に試合を決めてしまった。

 ホームサポーターの歓声が一度も上がることのないまま試合終了の笛が鳴り、永遠のライバルにほとんど何もやらせず最高のパフォーマンスを発揮しバルセロナが0-4で圧勝するという結果に終わった。レアルとの勝ち点差を12に詰めて3位に浮上し、復活をアピールしたバルセロナ。またこれは、公式戦でのクラシコの連敗を5でストップし、レアル相手に7試合ぶりの勝利を挙げるという、悪い流れを断ち切る非常に重要なものとなった。

 試合翌日、バルセロナ寄りのスペイン紙「ムンド・デポルティボ」は、ベルナベウでのバルセロナの大量得点を強調して「殴打!」、「スポルト」紙はクラシコでの久々の勝利を代弁し「再び君たちに勝てて嬉しい」と一面で見出しをつけた一方、レアル寄りの「AS」紙は「暗黒の夜」とホームチームにとって最悪の試合だったことを強調した。

 クラシコでの勝利により、今のバルセロナの実力が本物であることを世界中に知らしめたシャビ率いるバルセロナだが、彼が監督に就任したことでチームの何が変わったのだろうか。試合後、「AS」紙でレアルを担当するセルヒオ・ロペス・デ・ビセンテ記者は次のように述べていた。

「選手たちの顔つきが大きく変わっている。今日の一戦でもそれを証明したように、いつまでも記憶に残るような試合をみんなでやり遂げた。前任者のロナルド・クーマンの時との違いは、心理面が大きく変わった点だろうね。プレーの質ももちろん上がってはいるが、まだ改善しなければならない部分があるのも確か。何よりも、チームが活気を帯び、試合に臨む熱意を取り戻し、勝利を信じられるようになったことがとても大きいと思う」とリオネル・メッシ退団後、クラブの財政難もあり成績不振に苦しんでいた選手たちが勝者のメンタリティーを取り戻したことを強く訴えた。

 クラシコ前の勝ち点差15ポイントが結果に影響したかについては、「間違いなくそれはあるだろうね。リーガはほぼ決着がついているから。でもバルサには前半戦の失態を少しでも取り戻すため、できる限りその差を詰めるという大きな意欲があった」と両者のモチベーションには大きな違いがあった点を指摘している。

 バルセロナのリーガ優勝の可能性については「未消化のラージョ・バジェカーノ戦が残っているが、マドリーとの間には勝ち点差がまだ12もあるし、私はそれが非常に大きなものだと感じている。もしそれがひっくり返ることがあれば、リーガ史上最高の逆転劇になるだろう」と現在の状況を覆すのは非常に難しいという見解を示した。リーガも残り9節となるなか、勝ち点66でレアルが首位を独走中。これにセビージャが同57で2位、1試合未消化のバルセロナが同54で3位、同じくアトレティコ・マドリードも同54で4位につけている。

高橋智行

たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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