久保建英は「ナーバスに見えた」 古巣戦をマジョルカ番記者が分析「交代は妥当だった」

ビジャレアル戦にスタメン出場したMF久保建英【写真:Getty Images】
ビジャレアル戦にスタメン出場したMF久保建英【写真:Getty Images】

【スペイン発コラム】古巣ビジャレアル戦で先発した久保、今季3番目に早い時間で交代

 スペイン1部マジョルカの日本代表MF久保建英は、現地時間1月22日のリーガ・エスパニョーラ第22節、古巣ビジャレアル戦で先発出場するも後半24分に交代し、今季3番目に早い時間でピッチを去った。

 久保は今年に入り公式戦最初の2試合を欠場した後、リーガ第20節レバンテ戦で公式戦3試合ぶりの戦列復帰を果たすと、コパ・デル・レイ (国王杯) のラウンド16エスパニョール戦では前半に鮮やかなFKを直接決め、クラブにとって10シーズンぶりとなる準々決勝進出に大きく貢献した。

 久保は勢いに乗った状態で迎えた第22節、古巣ビジャレアル相手に公式戦3試合連続の先発出場を果たした。昨季前半に所属した時は厳しいポジション争いに苦しみ、思うように出場機会を得ることができず、冬の移籍市場でヘタフェに移籍した経緯がある。

 久保のビジャレアルでの公式戦通算成績は19試合(先発7試合)、687分出場、1得点3アシスト。その内訳は、リーガ13試合(先発2試合)、291分間出場、0得点0アシスト。ヨーロッパリーグ5試合(先発5試合)、375分間出場、1得点3アシスト。コパ・デル・レイ1試合(先発0試合)、21分間出場、0得点0アシストとなっている。

 約8か月ぶりにエスタディオ・デ・セラミカを訪れた久保は、いつもどおり右サイドでプレーするも、試合開始から主導権を握られ、守備に追われる時間が長くなる。試合が動いたのは前半12分、アルフォンソ・ペドラサに久保のサイドを突破されて上げられたクロスが、クリアしようとしたフランコ・ルッソの膝に当たりオウンゴールとなって早々にリードを許してしまう。

 チャンスの作れない厳しい状況のなか、久保は前半20分に悪い流れを断ち切るための絶妙なクロスをゴール前に送るも、アマト・エンディアイエのヘディングシュートはGKヘルニモ・ルジの正面を突き、ゴールとはならなかった。久保はその後、さらに積極的にゴールを狙う姿勢を見せたがDFにブロックされる。

 後半もビジャレアルに押し込まれ、ボールが入らない状況が続いた後、同17分にドリブルを仕掛け、ペナルティーエリア手前でペドラサに倒された際にファールをアピールすると古巣のサポーターからブーイングが飛んだ。さらに同24分、イ・ガンインとの交代の際にはより大きなブーイングを浴びせられながらピッチを後にした。

高橋智行

たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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