決勝進出の大津、コロナ陽性による対戦相手棄権に動揺隠せず 山城朋大監督「午前中の練習も少し元気がなかった」

大津高校の山城朋大監督が選手たちの様子を語った【写真:オフィシャルサポート】
大津高校の山城朋大監督が選手たちの様子を語った【写真:オフィシャルサポート】

関東第一が選手に陽性反応が出たことで準決勝を辞退し、大津が決勝へ

 第100回全国高校サッカー選手権は1月8日に準決勝が行われるが、新型コロナウイルスに陽性反応を示した選手がいることにより棄権した関東第一(東京B)と対戦予定だった大津(熊本)は、決勝進出が決まった。大津の山城朋大監督は同日のオンライン会見で、「昨日の報告で動揺が隠せず、今日の午前中の練習も少し元気がなかった」と話した。

 準決勝を前に進出した4チームを対象に大会前に定められた検査を行った結果、関東第一の選手2名から新型コロナウイルスの陽性反応が判明。大会感染対策ガイドラインの内規に則り、正規登録チーム(選手30名及びチーム役員)に代わり予備登録チーム(選手14名及び正規登録チーム以外のチーム役員)での出場について、関東第一およびサッカー部の関係者で検討した結果、準決勝の出場を辞退。対戦予定だった大津が決勝に進出することとなった。

 一夜明けて、大津の山城監督は「やっぱり関東第一との準決勝に向けて準備をしていましたので、昨日の報告で動揺が隠せず、今日の午前中の練習も少し元気がなかった」と選手たちの様子を話した。そして、「大会前から感染症対策は徹底していた。今回の件もあり、検査には緊張感があった。今日の検査は本当に一言もなく、結果を食い入るように見ていた」とも話し、やはり精神的にも大きな影響があったようだ。

 一方で、午前中に約1時間半のトレーニングをした中で平岡和徳総監督から、「今できるのは決勝にいい準備をするだけという言葉をもらい、そこから表情も良くなっていい雰囲気で練習ができた」と語り、少しずつ気持ちの切り替えもできているという。

 そして、九州サッカーを支えてきた存在でもある、長崎の島原商業高や国見高で指導して元日本代表FW大久保嘉人氏らを育成し、今大会も長崎総科大付を率いて出場していた小嶺忠敏さんが1月7日に亡くなったことも受け、「結果にこだわるのではなく、やってきたことを精一杯出して熊本県民や九州の方、小嶺先生、関東第一の思いを背負って戦おう」という声も平岡総監督からあったという。

 山城監督は「こういったレギュレーションで大会が始まって、このような時はこうなると覚悟していたが、いざ陽性者が出るとなんと声をかけていいか分からない。あと2日あり、自分たちもそうなるかもしれない。ただ、こういったご時世の中で大会を運営していただいて感謝している」と、複雑な心境も話した。

 さまざまな思いを抱え、あるいは背負いながら熊本県勢として初の決勝進出となった大津は、10日に青森山田(青森)と高川学園(山口)の勝者と対戦する。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)

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