リバプール南野の“衝撃”を英紙回想 「彼の獲得をクラブに進言したことは不思議ではなかった」
サラー、マネ、ケイタ離脱が予想される1月の活躍に期待が懸かる南野
2022年1月にアフリカネーションズカップが開催されるなか、リバプールではエジプト代表FWモハメド・サラー、セネガル代表FWサディオ・マネ、ギニア代表MFナビ・ケイタらの離脱が報じられている。複数のポジションをこなす日本代表MF南野拓実には、彼らの穴埋め役として小さくない期待が寄せられる。そんな南野がリバプールに加入するきっかけとなった2シーズン前の出来事を英地元紙「リバプール・エコー」が振り返っている。
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2シーズン前、当時オーストリア1部のザルツブルクに所属していた南野は、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)のアウェーゲームでリバプールと対戦した。0-3とリードを許したザルツブルクだったが、南野を中心に反撃を見せ、3-3の同点に追い付いた。最終的にサラーのゴールが決まり、ザルツブルクは3-4で敗れたが、日本人アタッカーの与えたインパクトは強烈だった。
この試合、10本のシュートを放ったザルツブルクだったが、南野は3本を自らで放ち、現ボルシア・ドルトムントのノルウェー代表FWアーリング・ブラウト・ハーランドのゴールをアシスト。残りの2つのゴールシーンにも絡んでいた。ライン間で絶妙なポジションを取った南野は、29本のパスを受け、そこから25本のパスを成功させる。ボールがない時の動きも秀逸で、相手に34回もプレスを仕掛け、そのうち11回がゴール前3分の1のスペースでのものだった。
記事では、「この試合後、リバプールの選手たちが、彼の獲得をクラブに進言したことは不思議ではなかった。2013年にセレッソ大阪に所属していた当時から、クラブがタキ(南野の愛称)に関心を示していたことは知らなかった。アンフィールドでのパフォーマンスは、移籍を決定づける個人オーディションのようなものとなった。だが、彼はリバプールが何年にもわたって獲得を考慮していた選手でもあった」と言及。さらに当時を振り返り、「契約解除金が725万ポンド(約11億円)であると判明したことで、イングランドへの移籍が決定的になった」と、リバプール加入の経緯を説明した。
ユルゲン・クロップ監督の下、十分な出場機会を与えられているとは言えない南野だが、同メディアは「多くの出場機会は控え選手として得ているが、これまで1181分に出場しており、これは約13試合分となる。その時間で8得点を挙げ、2アシストをしているのは、対戦相手が強豪ばかりではないとしても、酷い数字ではない」と、与えられた時間で南野が結果を出していることを強調した。
そして、最後には「リバプールでは、本来の能力を示す機会が十分に与えられていないかもしれない。それでも南野は、ザルツブルクから彼を獲得するべきと進言した現在のチームメイトたちが正しかったことを示し始めている」と伝えている。
そのキャリアを左右すると言ってもいい1月が近づく。苦しい時間を過ごした南野は、レギュラー争いに加わるようなパフォーマンスを示せるだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)