歯車狂うトッテナム、監督人事が悪夢の始まり? 識者指摘「彼はフィットしていない」
開幕3連勝後に3連敗と急失速、ヌーノ新監督とクラブへ高まる批判
プレミアリーグのトッテナムは26日に行われたプレミアリーグ第6節で、アーセナルとの“ノースロンドンダービー”に1-3で敗れた。開幕3連勝の勢いを維持できず、これで3連敗。急ブレーキがかかったチームに対し、二転三転の末に決まったヌーノ監督招聘に対する批判の声が上がり始めている。英公共放送「BBC」が報じた。
トッテナムは開幕戦でディフェンディングチャンピオンのマンチェスター・シティを撃破するなど幸先の良いスタートを切ったが、徐々に歯車が狂い始めた。第4節でクリスタル・パレスに敗れて今季リーグ戦初黒星を喫すると、その後もチェルシー、アーセナルとロンドン勢に連敗を喫した。
現役時代にブラックバーンやセルティックなどで活躍した解説者のクリス・サットン氏は、今季新たにトッテナムの監督に就任したヌーノ監督に対して厳しい視線を向けている。
「彼は上手くフィットしていない。彼はスパーズのファンを納得させなければいけないが、私は彼にそれができるかどうかが分からない。彼はファーストチョイスでもセカンドチョイスでもなかった。昨季まで彼が指揮していたウルブス(ウォルバーハンプトン)は下降線を辿っていたし、スパーズのファンは彼のフットボールブランドを決して気に入っていなかった」
サットン氏が指摘するように、ヌーノ監督はトッテナムにとって次善の策と言えるチョイスだった。昨年4月にジョゼ・モウリーニョ氏を解任し、ライアン・メイソン氏が暫定的に指揮を執った後にはアントニオ・コンテ氏やマウリシオ・ポチェッティーノ監督(パリ・サンジェルマン)、パウロ・フォンセカ氏、ジェンナーロ・ガットゥーゾ氏らが次々と候補として浮上するも、いずれも交渉が難航。最終的にウルブスを退任したばかりのヌーノ監督に辿り着いていた。
トッテナムはこのところの成績ではシュート数とチャンスメーク数、そして走行距離がプレミアリーグで最下位だという。サットン氏は「彼(ヌーノ)は非常に厳しい状況に置かれている」としたうえで、「ヌーノの下ではスパーズのファンが望むようなサッカーはできないだろう。(不調の)ケインのこともあるし、ちょっとした悪夢に入りつつある。この監督人事は単純にフィットしなかった。ダニエル・レヴィ(会長)の責任だろう」と、クラブとしても責任があると批判した。
(FOOTBALL ZONE編集部)