4戦未勝利の清水と「決定力」の低さ 形が見えない攻撃…新戦力は“突破口”になるか

センターバックで奮闘したDFヴァウド【写真:Getty Images】
センターバックで奮闘したDFヴァウド【写真:Getty Images】

【J番記者コラム】G大阪に0-1で敗れ4試合白星なし、ロティーナ監督は敗因に「決定力」を挙げる

 J1リーグ第24節の清水エスパルス対ガンバ大阪戦。G大阪は7月10日までAFCチャンピオンズリーグのグループステージを戦い、そこからリーグ戦13連戦中。ここまで8試合を終えて5勝3敗と勝ち越して、この連戦で未消化分の試合も消化し終わり、暫定順位ではなく勝ち点26の13位と降格圏からは脱出していたが、直近の横浜F・マリノス戦(2-3)、徳島ヴォルティス戦(1-2)に連敗してこの試合を迎えた。

 清水は中断明け最初の試合となった前節の横浜FM戦(2-2)を、追いついての引き分けとして勝ち点1を奪い、途中出場で流れを変えたFW後藤優介、MF西澤健太、MF河井陽介の3人がこの試合では先発に名を連ねた。13位G大阪との勝ち点差は「2」。勝利して順位を逆転しようと、中3日ではあるものの雨のホーム連戦に駆け付けてくれたサポーターの期待に応えようと意気込んでいた。

 怪我で離脱中だったDFエウシーニョ、MF中村慶太の2人はすでに合流してフルメニューの練習を消化しているがまだ完全ではなく、ロティーナ監督曰く「もう少し」という状態。新加入のMFホナウドとMFベンジャミン コロリも試合から遠ざかっており、「まだ十分な状態ではない」ということでこの試合でもメンバー入りは見送られていた。

 試合は立ち上がり15分ほどまではG大阪に主導権を握られゴールへ迫られたが、徐々に清水もリズムをつかみ攻撃に転じた。しかし、ロティーナ監督が「できるだけボールを長く保持することが大事」と話していたGK権田修一からのビルドアップの部分では、G大阪の前線の選手のプレスに苦しみ、思うように自陣からの攻撃の形は作れなかった。前半はG大阪のシュートを1本に抑え0-0で折り返し、後半も一進一退の展開となったが、清水がチャンスを作るものの決め切ることができず、逆に後半37分にG大阪特別指定選手として10日前に登録されJリーグ初出場の関西学院大学4年生FW山見大登に、利き足とは逆の左足で「GK権田選手がニアに立っていたのが見えていた」とファーサイドへコントロールシュートを決められた。これが決勝点となり、清水は4試合勝ちなしとなった。

 試合後に「いくつかチャンスを作ることができたが、決める『運』がなかった」と敗戦理由を話したロティーナ監督。「『運』以外での敗戦の原因は?」と質問したが、「『運』という言葉を使ったが正確に言うと『決定力』が必要だった」と言い直した。清水の現在のトップスコアラーはチアゴ・サンタナの7得点。シュート数は53本ということで、単純にシュートから割り出した決定率は13%。現在J1リーグの得点ランキング1位はセルティック(スコットランド)へ移籍した元ヴィッセル神戸FW古橋亨梧の15得点。シュート数は75本で決定率は20%。ちなみに2020シーズンの得点王である元柏レイソルのオルンガは、127本のシュートを放ち28得点で決定率は22%になっていることを考えると、「決定力のある選手」というのは20%を超えていることが必要なのかもしれない。

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下舘浩久

しもだて・ひろひさ/1964年、静岡市(旧清水市)生まれ。地元一般企業に就職、総務人事部門で勤務後、ウエブサイト「Sの極み」(清水エスパルス応援メディア)創設者の大場健司氏の急逝に伴い、2010年にフリーランスに転身。サイトを引き継ぎ、クラブに密着して選手の生の声を届けている。

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