「異次元プレーヤー3傑」を名古屋DF丸山が選出 衝撃を受けた“化け物級”FWとは?

怪我で離脱中の名古屋の丸山祐市【写真:Getty Images】
怪我で離脱中の名古屋の丸山祐市【写真:Getty Images】

プロで対戦した選手の中から、衝撃的な印象を受けた3選手をセレクト

 今季でプロ10年目、日本代表経験も持つJリーグ屈指のセンターバックの1人である名古屋グランパスDF丸山祐市の脳裏には、3人の“異次元プレーヤー”が存在している。まるで敵わなかった、とにかく凄かった……。記憶の刻まれ方はそれぞれに異なるが、その言語化された感覚はどれも興味深い。(取材・文=今井雄一朗)

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 印象的な対戦相手として、まず挙がったのがダヴィだ。コンサドーレ札幌から名古屋グランパス、中東を経由して鹿島アントラーズでも活躍したブラジル人ストライカーは、大卒2年目の丸山にとっては化け物でしかなかったという。

「自分からぶつかっていっても逆に跳ね飛ばされてしまうような強さがあって、スピードがあって、得点能力もあって。『この人、異次元だな』と思ったのを覚えています」

 確かにその身体能力は名古屋時代も際立っていた。まだまだプロとしての体づくりの真っ最中だった若手にとっては、少々ショッキングなマッチアップだったというのは納得のいくところだ。

 ただしダヴィのインパクトは成長過程の丸山が感じたものであり、真の凄みを感じたという意味で言えば、それは十分に経験を積んだ現在の丸山が感じたアンドレス・イニエスタのほうが上かもしれない。

 言わずと知れた世界的名手の凄さは、丸山も「とりあえず“凄い”です」と語彙を失ってしまうほど。もう少し具体的にと話を掘り進んでいくと、DFにとってのイニエスタの嫌らしさ、目立たないところで確保しているアドバンテージがあることが見えてきた。

「イニエスタ選手は常に顔が上がっていますし、ボールを置く位置も上手い。なんと言うかすごく、こちらの考えを見透かされているような感じがするんです。彼を見ると次のことを考えてプレーしている感じがするので、そこに変に食いついて取りに行くと抜かれてしまう可能性を感じてしまう。ボールを持っている選手があんなに顔を上げてプレーしているというのは、いろんなところを見ているということ。僕らの対応としても、そういう部分にも注意をすることになるんです。リーチを生かして奪いに行く? それもなかなか難しいです」

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今井雄一朗

いまい・ゆういちろう/1979年生まれ。雑誌社勤務ののち、2015年よりフリーランスに。Jリーグの名古屋グランパスや愛知を中心とした東海地方のサッカー取材をライフワークとする。現在はタグマ!にて『赤鯱新報』(名古屋グランパス応援メディア)を運営し、”現場発”の情報を元にしたコンテンツを届けている。

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