フットサル専門チームvsサッカー強豪高校の関東ラウンドが実現、果たしてその結果は?

リガーレ東京U-18(写真)と矢板中央高校がフットサルで対決【写真:Futsal X ・河合 拓】
リガーレ東京U-18(写真)と矢板中央高校がフットサルで対決【写真:Futsal X ・河合 拓】

矢板中央がスコアレスドローに持ち込み、決勝ラウンド進出を決める

「フットサル」という競技は、FIFA(国際サッカー連盟)が世界中のミニサッカーのルールを統一し、1994年に名称が決まった歴史の浅いスポーツだ。日本では、Jリーグブームや2002年の日韓W杯のブームのなかで、フットサル施設が増加し、プレーする競技としての認知度は飛躍的に高まった。ただ、競技としてのフットサルに対して、まだまだ一般の認知度は低いのが現状だ。

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 それでも、育成年代からその流れは変わりつつある。きっかけは、2014年に誕生した全日本U-18フットサル選手権(当時は全日本ユース<U-18>フットサル大会)ができたことだ。この大会ができたことで、U-18年代のフットサルチームに目指す大会ができ、日本フットサルリーグ(Fリーグ)の下部組織チームに目指すべき場所ができた。

 また、高校のサッカー部が大会に参加し、フットサルに適性がある選手が日本一を目指すようにもなっている。第1回大会から全国出場を続けている作陽高校(岡山)や過去最多2度の全国優勝を誇る帝京長岡高校(新潟)といった高校サッカー選手権でも名の知れたチームも、この大会の常連だ。

 U-18フットサル選手権が行われるたびに、話題となるのが「フットサルチームとサッカーチームは、どちらが強いのか」というテーマだ。というのも、フットサルの全国大会であるが、この大会は第5回大会まで、すべてサッカーチームが優勝していた。その理由には、フットサルの専門チームが少なかったこともあるが、どうしてもフットサルのチームに、アスリート能力の高い選手が集まりにくかった背景もある。

 強豪のサッカー部には、それこそ百人単位の部員がいる。トップチームに入れなかった選手であっても、フットボールのスキルや身体能力は高く、フットサル特有の戦術を知らずにプレーしても、普段やっているサッカーの能力で勝てる時代が続いたのだ。

 全国の舞台でその歴史が変わったのが、2020年の第6回大会だ。決勝戦に進んだのは、ペスカドーラ町田U-18とシュライカー大阪U-18というFリーグ下部組織同士のチーム。この時、初めてフットサルの専門チームが決勝を争い、専門的に取り組むことの重要性が示されるとともに、アスリートとしても能力の高い選手が、Fリーグ下部組織のクラブに集まりだしたことが示された。

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