大黒将志“ストライカーコーチ”、育成年代指導への覚悟 「点を取れたのは偶然じゃない」

プロになる前の夢か現役続行か…進むべき道での葛藤「危機感があった」

 細かい改善点を何度も何度も選手に伝える。それはプロになった時の“基盤”を作るため。欧州では元オランダ代表FWロビン・ファン・ペルシーが古巣フェイエノールトでFWコーチを担当しているが、日本では“異例”のポスト。現役だった昨年にG大阪から打診があった。指導者はプロになる前から思い描いていたビジョン。最終的には「監督」を目指すうえで決断を下した。

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「プロになる前から漠然と将来は監督をやりたいな、と思っていた。(打診は)ありがたかったし、嬉しかった。ただ体も動いたので、そこでどうしようかな、と悩んだ。現役を長く続けることはできたけど、それにつれて指導者のスタートも遅くなる危機感があった。体も頭もできるし、能力は落ちていない。でもずっとやっていたら、何歳に(指導者を)始められるのかというのがあった。(ストライカーコーチは)できていること、できていないことを細かく見て、絶対何かしら見つけられる。監督はFWだけ見ているわけにはいかないけど、僕はFWの動きをずっと見ている。だから、ちょっとした変化に気付ける。自分たちが育ててもらったクラブで後輩たち、子どもたちを教えさせてもらっているので、自分のすべてを教えたいなと思っている」

 育ったクラブへの恩返しの気持ちは強い。

「しっかり教えたユースの子たちがガンバで活躍して、早くツネさん(宮本恒靖監督)を助けるようになって欲しい」

 今、自身のすべてをかけて選手たちと向き合っている。大黒の思いを背負った選手たちがJリーグの舞台で輝く日はそう遠くないはずだ。(文中敬称略)

(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)



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