大黒将志“ストライカーコーチ”、育成年代指導への覚悟 「点を取れたのは偶然じゃない」

ノウハウを伝えるうえで一番大事にしていることとは【写真:©GAMBA OSAKA】
ノウハウを伝えるうえで一番大事にしていることとは【写真:©GAMBA OSAKA】

“育成”に関わるうえで一番大切にしていること「ただ褒めるだけでは現状維持になる」

「点にはこだわってほしい。例えば、ユースのある日の練習で1点も入っていない子がいたら『今日0点やで』と、『俺は数えているで、見てるで』みたいな感じで言ってあげる。次の週には『今日は点いっぱい入れたな』と言うと、『7点入れました』と返してきたりする。こっちが何も言わないと、もしかしたら0点でもなんとも思わない可能性もある。そういうのをどんどん刺激してあげる。ただ、外しているのに(コーチに)言われると『鬱陶しいな』と思うFWの気持ちも分かる。でも、できていないことを見つけてあげることも大事。褒めることも大事だけど、ただ褒めるだけでは現状維持になる。

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 自分でやりながら感じたこととか、どういう練習をしたらどういう時に試合に生かせているかを感じてもらいたい。現役時代にもっとこういう練習をしたらいいのにな、と思っていたシュート練習をやらせたりしている。どんなボールが来ても対応できるように。ユースの子は試合で割と強めのパスが来てもそんなに強く感じない。僕が練習でもっと強いパスを出しているので」

 大黒がストライカーコーチとしてノウハウを伝えるうえで一番大事にしているのは「ゴールにこだわる」という気持ち。自身は点を取るために現役時代からDFの動き、駆け引き、タイミングといろいろなパターンを分析してきた。練習からゴールにこだわっていたから、研究にも熱が入った。

「僕がどこのクラブに行っても点を取れていたのは偶然じゃない。考えてやっていたから。練習すれば、こういうパターンで点を取れるというのが分かる。特にタイミング。サッカーでは止めるタイミング、動くタイミング、いろいろあるけど、サッカーの面白いところはただ速いだけではダメなところ。陸上じゃない。タイミングに基づいてやらないとなかなか上手くいかないスポーツ。それだけで点が入る、入らないが左右されるので、点を取れる選手はタイミングをよく分かっている。それをしっかり教えてあげれば、僕が言うのもなんですけど、簡単に点が入ると思う」

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