「稼ぐのは俺」 大久保嘉人が考えるFW“批判”への向き合い方「ダメだったら叩かれる」

セレッソ大阪FW大久保嘉人【写真:Getty Images】
セレッソ大阪FW大久保嘉人【写真:Getty Images】

【大久保嘉人インタビュー|第3回】ストライカー大久保嘉人が実行してきた周囲の声への対応

 セレッソ大阪に15年ぶりに復帰した“J1歴代最多得点”ストライカーが、いきなり結果を残した。2月27日に行われた開幕戦、元日本代表FW大久保嘉人はスタメン出場すると、復帰を祝う一撃を決めるなどここまで7試合5ゴール、J1通算得点数を「190」に伸ばしている。これまで様々な声に動じず、記録にも記憶にも残るゴールを重ねてきた大久保が、“批判”への対応の仕方を明かした。(取材・文=Football ZONE web編集部・小杉 舞)

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 2月27日に行われた今季のJ1リーグ開幕戦、大久保はいきなり存在感を発揮した。15年ぶりにC大阪のユニフォームを着て柏レイソル戦に先発した大久保は前半42分、右サイドから送り込まれたクロスに対しニアサイドに飛び込んで頭で合わせ、先制点をマークした。この一発でJ1最多得点記録を「186」に更新。大久保に多くの称賛の声が送られた。

 Jリーグ史に残る名ストライカーも、今年6月で39歳を迎える。長崎県の強豪・国見高校から2001年にC大阪に入団し、4年間を過ごした後、スペインに渡ってマジョルカでプレー。一度C大阪へ復帰するも、その後はヴィッセル神戸、ドイツ1部ヴォルフスブルク、川崎フロンターレ、FC東京、ジュビロ磐田と多くのクラブでストライカーとしての存在感を発揮してきた。しかし、昨季プレーした東京ヴェルディではふくらはぎの怪我に苦しみ無得点。C大阪に復帰した時には、様々な声があった。

 称賛と批判は、特にストライカーに対しては顕著に表れる。これまで栄光や挫折を含めて多くの経験をしてきた大久保は、そうした声にどのように向き合ってきたのか。

「FWはよりプレッシャーがかかる。ダメだったら叩かれるし、そういう世界でやっている。俺は(批判の声を)めちゃくちゃ気にしますよ。だから、ネットも見ないですし、昔は(インターネットが)なかったから新聞記事とかで叩かれたし、今はSNSがあって直で(批判が)来る場合もある。なるべく見ないようにしている。(周囲から批判されていると)言ってくる人もいるけど『絶対俺に言うな、見るなら勝手に見とけ』と言いますね」

 大久保自身は批判の声に耳を傾けないよう、自らの信念を貫き通すという。経験を積んで打開策を生み出し、突破するのは最終的に自分だけ。そうやって精神力を鍛えてきた。

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