プレミアで起こった2つのPK判定を考察 “レッドカード”は厳しいものだったのか?

退場処分となったアーセナルDFのD・ルイス(上)とサウサンプトンDFベドナレク(下)【写真:AP】
退場処分となったアーセナルDFのD・ルイス(上)とサウサンプトンDFベドナレク(下)【写真:AP】

【プレミア・ジャッジ考察】“三重罰”となったプレミアの2つの事例から、ジャッジの是非と背景を考察

 現地時間2日に行われたプレミアリーグ第22節の2試合で、PK献上、一発退場、出場停止による厳しい三重罰のジャッジが下されたことが話題となっている。競技規則と照らし合わせながら、ジャッジの是非と背景を考察したい。

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 今回話題となっているのはマンチェスター・ユナイテッド対サウサンプトン(9-0)と、ウォルバーハンプトン対アーセナル(2-1)の2試合で起きたPK判定のシーン。共通点はPK献上、一発退場、出場停止の“三重罰”のジャッジが下されていることだ。

 まずは、ペナルティーエリア(PA)内で起こるファウルについてルール上の確認をしておくと、PA内では決定機阻止に値するファウルを犯した選手が「ボールにチャレンジした」と判断できる場合のみ、一発退場が警告に変わるという三重罰を軽減するルールが存在する。同様に、PA内で「大きなチャンスの阻止(SPA)」によりボールにチャレンジした場合は、警告からノーカードに軽減される。

 また、「決定機阻止(DOGSO)」は4つの条件が揃うことで成り立つ。それぞれ[1]ゴールとの距離[2]プレーの方向[3]ボールをキープまたはコントロールできる可能性[4]守備側競技者の位置と数となっている。

 まず、ユナイテッド対サウサンプトン戦で問題のシーンが起きたのは後半38分、ユナイテッドMFブルーノ・フェルナンデスのパスが相手に当たったこぼれ球に、FWアンソニー・マルシアルが素早く反応。PA内で相手GKと1対1になろうかというところで、遅れてサウサンプトンDFヤン・ベドナレクが後ろから足で倒してしまった。

 マイク・ディーン主審はまずPK判定のみを下したが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の介入もあり、最終的にオン・フィールド・レビューを行いDFベドナレクを退場処分にしている。

 この場面、マルシアルのファーストタッチがしっかりコントロールできたものなのかは意見が分かれるところだ。決定機阻止の条件の1つである“コントロールできる可能性”が当てはまらなければ、「退場」という可能性はなくなってくる。ただ、ディーン主審は最終的にレッドカードを出しているので、4つの要件を満たし決定機阻止に該当すると判断したと推測される。

 また、三重罰かどうかを判断する“ボールへのチャレンジ”かどうかも、今回の場面では難しい判定だった。ベドナレクは完全に遅れての対応になっていたためだ。VARの助言を受けたうえで、ディーン主審は“人へのチャレンジ”だとして“三重罰”の判定を下したのだろう。

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