開幕2連勝に手応えをつかむインザーギ監督 「このチームは本当に信じられないほどの反応を見せてくれる」

 

サポーターからも愛される新指揮官、インザーギ体制で名門復活なるか

 

 ACミランのフィリッポ・インザーギ新監督は14日の敵地パルマ戦で劇的な5-4勝利により、開幕2連勝を飾った。今季、トップチームでの指揮官デビュー後、公式戦勝率100%をキープ。最高の形で新たな指導者人生をスタートさせている。

 現役時代の1995-1996年シーズンにプレーした思い出深いエンニオ・タルディーニ・スタジアムの記者会見場の椅子に深く腰掛けた指揮官は、名門復活に向けた大きな手応えを語った。

「このチームは本当に信じられないほどの反応を見せてくれる。避けることができなかった失点も何回かあったが、ピッチ上で情熱を込めている。練習をみれば、選手たちは熱心に練習している。素晴らしいことだ。

 リーグはまだ始まったばかりで、これから長い道のりなのは分かっている。まだ完璧ではない。このチームは昨シーズン8位だった。チームは強くなったが、まだ向上しなければならない。しかし、心と魂を投入して、団結しようとしている。組織力も向上している。欠点もあるし、もっと向上しなければならない。今夜は勝てなければ、もったいない試合だった」

 昨季リーグ8位に終わり、欧州のカップ戦出場もない凋落のミラン再生に挑む“ピッポ”は選手がピッチ上で表出するモチベーションと気合いに心を動かされている様子だった。

 攻撃陣は爆発した。主に高速カウンターから5得点。後半34分、相手のバックパスを元フランス代表FWジェレミー・メネズが奪い、最後はヒールで技ありゴールを決めた5点目がこの日のハイライトだった。

 異様なまでのゴール前の嗅覚で欧州屈指のストライカーと恐れられた自身の現役時代を彷彿させる1点に、指揮官も大興奮。ゴール前でメネズら選手と激しく抱き合い、大きく雄叫びを上げた。感情を露わにするかつての英雄に、クルバ(ゴール裏)のサポーターもインザーギのチャントを連呼した。

「オイ、オイ、オイ、オオイ、オイ、オイ、ピッポ・インザーギ、セーニャ、ペル、ノイ!」

 ピッポが俺たちにゴールを決めてくれる、という意味のチャントが勇壮に響き渡り、インザーギ体制の力強い船出を祝福。セリエA2試合で圧巻の8得点。高速カウンターの切れ味は増すばかりだ。

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