34歳ノイアーが「ブンデス最強GK」であり続ける理由 守護神に求められる“メンタリティー”とは?

ドイツではメンタリティーを細分化し、数値化して評価

――ノイアーは特にメンタリティーが優れているということですが、これについて詳しく教えて下さい。日本でもよく使われる言葉ではありますが、具体的にどのようなものなのですか?

「単にメンタリティーと言っても、一括りにこうだとは言えません。その中でもいくつもの項目に分かれています。例えば、サッカーに対する情熱だったり、言われたことを実行する力、現実的に自分を客観視できる力、試合に対して常にポジティブに臨める力などもメンタリティーと呼べるものの一つです。

 他にはアグレッシブさや謙虚さ、信頼性、勇気、集中力、自分への厳しさ、チームのために頑張れる力や自分を信じる力、周囲をリスペクトできる力もメンタリティーの一つです。その選手が持つオーラや感情のコントロールなど、その他にも様々な要素があります」

――「メンタリティー」という言葉は知っていましたが、抽象的なものとして使っていた気がします。ものすごく細かく分けることができるんですね。

「私が教えているシュツットガルトのU-14、15では年に2回、学校の成績表のような形で選手の評価を出しますが、そこでもメンタリティーに関しては今挙げたような細分化された項目ごとに数値化され、それによって選手を評価しています。そうして選手の長所や短所が、視覚化されているんです。コーチや監督にも分かりやすくなっていますし、選手自身も自分たちがこれから何をすべきなのかを知ることができます」

――ノイアーには、そのGKとしてのメンタリティーが完璧に備わっているということですか?

「ノイアーにはすべてが揃っていると思います。チーム、クラブ、ファンからも絶対の信頼を置かれていますし、数多くのタイトルを獲得してきた王者としての自信もある。ミスをしても、すぐに頭を切り替えることができ、常に状況を理解してプレーしている。まさに“勝者のメンタリティー”ですね。だからこそ彼の強みは、メンタリティーと言うことができると思います」

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