奇跡の復活後も試練の連続 不屈の海外日本人アタッカーが自らの生き様に込める思い

同年代で日本代表や、ブンデスリーガのビーレフェルトで活躍するMF堂安律【写真:Getty Images】
同年代で日本代表や、ブンデスリーガのビーレフェルトで活躍するMF堂安律【写真:Getty Images】

有言実行を続けてきたからこそ伝えたい「頑張ったらなんでもできる」のひと言

 1998年11月生まれの伊藤は現在22歳。いわゆる東京五輪世代で、堂安や冨安、フランス代表FWキリアン・ムバッペ(パリ・サンジェルマン)、ウルグアイ代表MFフェデリコ・バルベルデ(レアル・マドリード)、アメリカ代表MFクリスティアン・プリシッチ(チェルシー)と同い年にあたる。「今比べたら、選手としては絶対に負けている」と現実を受け止めながらも、大きな野望を掲げる。

「堂安選手は、中学校の友だちの試合を観に行ったらいたこともあって、本当に凄いなと思っていました。ただ、勝負をする前に負けを認めるのは嫌なんです。こんな僕でも、同年代のフットボーラーに並びたいという夢がある。これまでのチームメートや対戦相手で、自分よりも上手い選手はたくさんいたし、無理かもしれないけど、負けたくない。一方的に知っているのは悔しいじゃないですか。絶対に同じ土俵に立って、少しでも気に留めてもらえるような存在になりたいです」

 伊藤のサッカー人生は、「壮絶」のひと言では表し切れないほど波乱万丈だ。しかし、指定難病にかかり、一時は寝たきりになる絶望も乗り越えた彼だからこそ伝えられることがある。

「良いことも悪いこともあるのが人生。僕を見て、まずは何でもやってみようと思ってほしいです。中学、高校、大学で一緒にプレーした仲間たちは、プレーすることはなかったけど、まさかモンゴルのクラブとプロ契約するとは思わなかったはず。弱い中学校のチームで、ベスト16に入ると言ってなった。病気も先生に3カ月と言われて1カ月で治したし、退院して1カ月後のインターハイ予選に出ると言って出た。小さなことかもしれないけど、一応実現してきました。未来に何が起こるか分からない。頑張ったらなんでもできると感じてほしいです」

 幼き日に夢見たチャンピオンズリーグの舞台を目指して、伊藤は今日も我が道を行く。

※取材はビデオ会議アプリ「Zoom」を使用して実施。

(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)


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