輝きを取り戻した久保建英、スペイン人識者が高評価 「エメリのように有能な監督は…」

ビジャレアルの日本代表MF久保建英【写真:Getty Images】
ビジャレアルの日本代表MF久保建英【写真:Getty Images】

【スペイン発コラム】エルチェ戦で後半開始から出場、“決定機逸”も攻撃で存在感を発揮

 ビジャレアルは現地時間6日、リーガ・エスパニョーラ第12節で今季1部に昇格したエルチェをホームに迎えるも、スコアレスドローで試合を終えた。日本代表MF久保建英はリーガ5試合連続でベンチスタートとなったが、輝きを取り戻していた。

 ビジャレアルは現在、新型コロナウイルス対策としてホームゲームの場合、チームバスを使用せず、練習場に集合後、選手各々が自家用車を運転し、警察に先導されながら連なって会場入りしている。エルチェ戦キックオフ45分前にエスタディオ・デ・ラ・セラミカに入った選手の中に、自ら運転する久保の姿も見られた。

 エルチェ戦に向けてウナイ・エメリ監督は、MFビセンテ・イボーラ以外の10選手を入れ替える大幅なローテーションを実施した3日のUEFAヨーロッパリーグ(EL)グループステージ第5節スィヴァススポル戦(1-0)から、リーガ用のレギュラーメンバー主体のスタメンに戻した。久保は再び控えとなり、DFアルベルト・モレノ、MFモイ・ゴメス、FWカルロス・バッカが負傷欠場した。

 スィヴァススポル戦からの連続出場はイボーラ、MFサムエル・チュクウェゼの2選手のみ。また、前節レアル・ソシエダ戦(1-1)から2選手が変更され、MFアルフォンソ・ペドラサ、バッカに代わり、チュクウェゼ、MFアレックス・バエナが新たに先発起用された。

 4-1-4-1でスタートしたビジャレアルはキックオフ直後、DFペルビス・エストゥピニャンやFWジェラール・モレノがゴールを狙うも、それ以降はエルチェの堅守を突破できなかった。そのためエメリ監督は、ハーフタイムにパフォーマンスの良くなかったバエナとチュクウェゼを下げ、久保と怪我が回復し5試合ぶりに戦列復帰したエースのFWパコ・アルカセルを同時投入する。そしてシステムを4-4-2に変更したこの交代が、功を奏すこととなる。

 得意の右サイドハーフに入った久保は、監督の指示を受けつつ頻繁にピッチ中央に顔を出してはボールを受け、攻撃に上手く絡んでいく。流れを取り戻したビジャレアルはG・モレノ、アルカセル、エストゥピニャンが立て続けにゴールを狙っていた。

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高橋智行

たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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