アジアの厳しさを知る長谷部が見せた決死のブロック 最終予選へチームに「競争」を求める

チームメイトに求める切磋琢磨する姿勢

 8試合すべてを無失点で終えたとはいえ、シリア戦の終盤には一矢報いたい相手の猛攻を受ける場面があった。最大のピンチは後半39分。自陣ゴール前に押し込まれた日本は波状攻撃を受ける。そしてこぼれ球に反応したMFナディム・サバグに強烈なシュートを放たれたが、長谷部が身体を投げ出して間一髪でブロック。この決死のディフェンスで試合の流れを引き戻し、終了間際の3ゴールにつなげたと言っても過言ではない。

 24日のアフガニスタン戦に続き、シリア戦もフル出場を果たした背番号17は、指揮官から厚い信頼を得ている。しかし2大会連続でアジア予選を勝ち抜きW杯本大会に出場している長谷部は、チームに対してより一層の切磋琢磨を求めている。

「今、チームとしてはいろいろなことを試行錯誤しながらやっている段階で、前回のアフガニスタン戦ではメンバーもフォーメーションも変わり、今日も変わりました。誰が出ても良いサッカーができるように、今はやっている段階だと思います。チームが成長する上で間違いなく競争は必要なので、そこはもっともっと求めていきたいと思います」

 百戦錬磨のキャプテンは、2次予選を締めくくる快勝にも浮かれることはなかった。ハリルジャパンは長谷部の言葉を体現し、9月に始まる最終予選でもさらなる成長を見せることができるだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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