“絶妙アシスト”の久保建英、直撃した現地記者も賛辞 「素晴らしかった」「評価に値した」

ビジャレアルの日本代表MF久保建英(写真左)【写真:Getty Images】
ビジャレアルの日本代表MF久保建英(写真左)【写真:Getty Images】

【スペイン発コラム】ELマッカビ・テルアビブ戦に先発出場、雨で開始が遅れた一戦で輝く

 ビジャレアルの日本代表MF久保建英は現地時間5日、ホームで行われたUEFAヨーロッパリーグ(EL)グループステージ第3節でマッカビ・テルアビブ(イスラエル)と対戦し、同大会3試合連続で先発出場を果たした。

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 ウナイ・エメリ監督はグループ首位の座を懸けたこの一戦に向けて、いつも通り大幅なローテーションを実施。2日のバジャドリード戦(2-0)から過去最多となる9選手を入れ替え、連続出場はDFラウール・アルビオルとMFビセンテ・イボーラのみで、控え選手主体で臨んだ。久保が公式戦2試合ぶりに先発復帰を果たし、負傷していた中盤の要であるMFダニエル・パレホがピッチに帰ってきた。その一方で、DFアルベルト・モレノ、MFフランシス・コクラン、DFフアン・フォイスは負傷欠場となった。

 試合は21時キックオフの予定だったが、試合前から続く激しい雷雨はピッチに大きな水溜りを作り、ボールがまともに転がるかどうかも怪しいほどのコンディションに。そのため大会コミッショナーと審判団が中止の可能性 (※その場合は翌日午前に開催) も含めて協議し、キックオフ時間が2度延期された末、最終的に雨がやや弱まった1時間10分後にスタートされた。

 キックオフ後、スリッピーなピッチコンディションのなか、ビジャレアルが主導権を握り、速いパス回しでマッカビ・テルアビブを翻弄。前半4分にパレホのCKから、FWカルロス・バッカがヘディングシュートで早々に先制点を記録した。

 エメリ監督がシステムをバジャドリード戦の4-4-2から4-3-3に変更したなか、得意の右ウイングに入った久保は同14分、MFアレハンドロ・バエナとの壁パスからシュートを放つがGKにキャッチされた。その後、マッカビ・テルアビブに上手く対応されたため、決定機は訪れず前半を終了した。

 後半に入ると久保はよりフリーでボールを持てるようになり、FKでイボーラに惜しいボールを送った直後の後半7分、右サイドで2選手と対峙しながらカットインし、左足でDF裏に通す正確なクロスを入れ、バッカのゴールをアシストした。さらにDFハウメ・コスタやバッカのシュートチャンスをお膳立てし、同26分にはバエナが決めた3点目の起点となった。その後、鮮やかな崩しからFWフェル・ニーニョが試合を締めくくる4点目を記録した。

 危なげない試合運びで4-0の大勝を飾ったビジャレアルは、ELグループステージ3連勝を達成して勝ち点9を獲得し、2位のマッカビ・テルアビブに勝ち点3差をつけて首位をキープした。エメリ監督は試合後、「とても素晴らしい90分間」と評価するも、「我々は(グループステージ首位通過という)目標により近づいているが、まだ試合は残っているし、長距離の遠征が2回ある」と敵地での厳しい戦いがあり、油断はできないことを強調した。

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高橋智行

たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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