森保監督、中山雄太の1年4か月ぶり起用に込めた“再テスト”の思い 「どれくらい成長したかを…」
A代表デビュー戦でチリに力の差を見せられ、その後ポジション争いから遠ざかる
日本代表を率いる森保監督は、現地時間9日に行われたカメルーンとの国際親善試合(0-0)で、MF柴崎岳(レガネス)の相棒役にMF中山雄太(ズウォレ)を抜擢した。A代表デビューから1年4か月ぶりとなる代表2キャップ目を刻んだボランチについて、指揮官は「どれくらい成長したかを見させてほしいと思って起用した」と采配の意図を明かした。
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東京五輪世代の中心選手である中山は、昨年6月のコパ・アメリカ(南米選手権)で代表デビュー。大会初戦のチリ戦(0-4)で2ボランチの一角に入ったが、失点に絡むなど南米の強豪に差を見せつけられるホロ苦い結果となった。試合後には、「評価する材料もないくらい相手にやられていた。一つだけ言えるのは良かったとは言えなかった」と悔しさをにじませ、その後大会の残り2試合で出番が回ってくることはなかった。
そのなかで、森保監督はカメルーン戦で中山を、コパ・アメリカのチリ戦と同じく柴崎とのコンビで先発起用した。その理由について、所属クラブのズウォレでもボランチとして出場している点を加味したうえで、“メッセージのある”采配だったと明かしている。
「コパは彼だけの責任ではないけど、チリ戦に完敗した後に試合に出られなかった経験は覚えていると思う。どれくらい成長したかを見させてほしいと思って起用した」
前半4バック、後半3バックのシステムが採用されたなか、中山はボランチとして守備では鋭い寄せを見せた一方で、攻撃では果敢に前に出て行ったものの、展開のパスで受け手と息が合わずにミスも目立った。
森保監督は試合後のオンライン会見で、「中山は前回の経験とボランチで勝負したい思いの強さを今日のプレーで表現してくれたと思う」とコメント。中山は自身のプレーをこのように振り返っている。
「守備の部分では通用した部分はあった。手応えを感じた。もっと攻撃の部分でマイボールのプレーを増やす時間をもっと増やせるようにしたい」
ブラジルの地での悔しさを胸に、1年4カ月の月日を経て、A代表2キャップ目を刻んだ中山。カメルーン戦の経験をどのように具現化していくのか、さらなる成長が求められる。
(FOOTBALL ZONE編集部)