3人合わせて「111歳」 甲府のベテラン3バックが今でも輝ける理由とは

尊敬する大先輩からの金言

 同5月19日に靱帯再建術を受け、その2日後に名波浩氏(現ジュビロ磐田監督)が見舞いに来た。家族ぐるみで付き合う兄貴分の顔を見ると思わず本音を漏らした。「厳しいです」。名波氏は即答したという。「何言ってるんだ? 全然大丈夫だよ。リハビリする前から判断するんじゃない」。名波氏も現役時代に右膝を2度手術し、負傷に苦しんだ。土屋は「だからこそ励みになった。リハビリ中も相談した」と言う。15年4月22日、ナビスコカップのアルビレックス新潟戦で公式戦復帰を果たした。

 尊敬する先輩を追い掛けてきた。「最初は34歳までできればと思っていた」。新人時代に世話になった柱谷哲二氏(現ガイナーレ鳥取監督)が引退した年齢を目指し、その次は永島昭浩氏の36歳、そして岡野雅行氏(現鳥取GM)の41歳と延びた。30代に入ってからは試合前々日から節制し、単身赴任の今は自炊するなど食べ物には気を使っている。

「今は年齢的な目標はないかな。復活させてくれた、このチーム、スタッフ、選手に感謝している。JISS(国立スポーツ科学センター)で一緒にリハビリした仲間もそう。人間って欲の塊だと思う。けがしている時、練習を一緒にやりたいなと思い、練習をやりだしたら、試合に出たい、勝ちたい、点を取りたいと次々に欲が出てくる。今、欲を出せる状況にいることが刺激になっている」

 昨年11月22日の最終節、ホームでの清水エスパルス戦に出場したことで、J1年長出場記録でジーコ氏を抜き歴代3位になった。得点すれば、こちらもジーコ氏を抜き最年長記録となる。

(※今年5月4日開催の1st第10節、柏レイソル戦に出場すれば、年長出場記録でラモス瑠偉氏と並び歴代2位タイとなる)

 

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