3人合わせて「111歳」 甲府のベテラン3バックが今でも輝ける理由とは

 7勝3分3敗。2015年シーズン、J1残留争いを演じたヴァンフォーレ甲府で、土屋征夫、山本英臣、津田琢磨が3バックを組んだ13試合の結果である。失点数は9。年間で10勝7分17敗(失点43)のチームにあって、驚異的な勝率を誇る組み合わせといえる。

 土屋が41歳、山本と津田は35歳。合計111歳の3バックは甲府の堅守を象徴するように、J1のピッチで輝いている。3人は日本代表に選ばれたこともなく(土屋は2001年に代表候補にはなっている)、華々しい経歴も持たない。それでも、日本最高峰リーグのピッチで躍動できる理由があった。

 

J1最年長の現役選手、土屋がプロ生活18年目で受けた挫折

 14年シーズンは、土屋にとってプロ生活18年目で初めて公式戦の出場がなかった。14年1月26日に右膝半月板を損傷し、同2月1日に手術。そして、全体練習に合流した直後の同4月19日、左膝前十字靱帯を損傷した。

「39歳でやったからサッカーはもう無理かなと思った」

 それまで1カ月以上離脱するけがの経験はなく、相次ぐ重傷に心は折れかかった。

 

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