内田篤人、ウッチー節全開の70分引退会見全文・Part4「奥さんに話したら『あぁそう』」

「僕が今、自分の貯金をいくら持っているかも分かっていない状態」

――奥様、両親に引退の報告をして、どのような思いを持っている?

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 僕の奥さんに関して言えば、小学校、中学校の時は、僕が昼休みにサッカーをしているのも丸太の上でよく見ていた。サッカーをやっている姿を見せることはできなくなりましたけど、ずっと僕が小さい時からボールを追っかけているのを見守ってくれた。それがプロになっても、小さい時と同じような顔で見てくれていた。強化部のところに行って話をした後すぐに、「俺、辞めるから」という話をしたら、「あぁそう」みたいな。早かれ遅かれ来る話だなと思っていたらしく、じゃあ何をしようかという話もした。僕が今、自分の貯金をいくら持っているかも分かっていない状態なので、奥さんはそこら辺の心配は多少していましたけど、まぁなんとかなるでしょう。

――契約を全うするのがプロだという言葉が先ほどあった。ルヴァンカップの時に何か決定的なことがあったのか? 積もり積もったものなのか?

 エスパ(清水)戦がどうこうというより、前の試合でベンチに入ってピッチのグラウンドレベルで見た時、残り10分、20分のプレーを真横で見ながら、この時間帯で、この強度に耐えるだけの体はもうないなと思ったなかでのルヴァンカップ、エスパ戦でした。試合は前半、ほとんど抑えながらプレーしたんですが、後半やっぱり持たない。もっと細かいことを言えば、危ないところが分かっているのに、そこのスペースに行けなくなったり、自分が行かなくちゃいけないポジションにスピードを持って行けなくなったり。そういうシーンが自分の中で数多くあって、ルヴァンカップ、あの最後の試合が辞めなきゃダメだという後押しになったかもしれません。

――これまで応援してくれたサポーターへの思いは?

 ドイツに行っても、ドイツまで足を運んで応援してくれる日本人の方もいましたし、カシマスタジアムで背番号2を着て応援してくれている人もいた。僕がアントラーズに入る前から鹿島の応援をしてくれている人もいる。きっとこれから鹿島を応援してくれるだろう人もいると思いますけど、このクラブは勝つために、フロント、チーム、選手が何をすべきか分かっているチーム。今置かれている状況は、変わることも必要だと思います。そのなかで勝ち点3が取れなきゃいけないのは、選手もすごく分かっている。

――指導者のライセンスを取ることは考えているか?

 指導者はすごく面白そうだなと、興味がある仕事だなと思いますけど、やりたいと言ってできる仕事ではない。チームからどうですか、という話があって初めて動けることなのかなと思います。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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