元J優勝経験DF増川が敵わなかった“エアバトラー”は? 平成の怪物は「寄せづらい」

苦手だったFWは“平成の怪物”と33試合33得点のブラジル人 「寄せづらい感覚」

 そしてもう1人、増川が驚かされたのが元日本代表FW平山相太だった。現在は仙台大学に在学する身長190センチの“怪物”との対戦は印象深いようだ。

「平山選手とのマッチアップは嫌でした。そもそも同じサイズの人がなかなかいないから、感覚的に『あれ?』と思う。目線が一緒なのはやりにくかったですね。フィーリング的に、もうやりづらかった。なんか苦手。同じような身長の選手でも問題ない時は問題ないけど、平山選手だけはやりづらさは持っていた」

 長崎県の強豪・国見高校で全国高校選手権の得点王に輝き、優勝に貢献。“怪物”と称されたストライカーはオランダリーグやFC東京やベガルタ仙台でプレー。日本代表戦でもデビュー戦でハットトリックを達成した。2018年に現役を引退した記憶に残る点取り屋は、プロ生活17年間の増川にとって”感覚”を惑わす存在だったという。

「間の取り方、体の幅、仕掛けられても、寄せづらい感覚があった。ワンステップで体を振って、パッと外しにくる。シュートを打つ前、僕のタイミングと合わない。そういうのを漠然と持っていた気がする」

 さらに、CBとして苦手としたのはブラジル人FWアラウージョ。特に2005年のガンバ大阪所属時代は「止められないと思った。いいパスが出てくるし、シュートが上手いし、速い。しっかりとやられた記憶がある」と、Jリーグ史に残る33試合33得点の元得点王との対戦には手を焼いた。

 現在は事実上の引退として、ピッチから退いている増川。名古屋で優勝を経験し、ベストイレブンにも輝いたCBの記憶の中には数々の対戦が色濃く残っているようだ。

(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)



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