「ルールを破った」 リバプールファン、V祝福でソーシャルディスタンス“無視”に英紙注目

リバプールサポーターがアンフィールド周辺に集結(※写真はイメージです)【写真:Getty Images】
リバプールサポーターがアンフィールド周辺に集結(※写真はイメージです)【写真:Getty Images】

プレミア優勝決定後、本拠地アンフィールド周辺に数千人規模のサポーターが集結

 イングランド・プレミアリーグのリバプールは現地時間25日、2位のマンチェスター・シティがチェルシーに1-2で敗れた結果を受け、優勝を決めた。30年ぶりとなる念願のリーグ制覇に歓喜したファンたちは、本拠地アンフィールド周辺に集結。花火や発煙筒が焚かれるなかで祝賀ムードに包まれたようだが、英メディアはコロナ禍による「ソーシャルディスタンス」が無視されていた事実を伝えている。

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 リバプールは今節クリスタル・パレス戦に4-0で勝利を収め、残り7試合の時点で勝ち点を「86」に伸ばした。1試合消化の少ない2位マンチェスター・シティとの差は、その時点で23ポイント。25日に行われるチェルシー対シティでシティが勝利を逃せば、次節を待たずに優勝が決定する状況を迎えていた。

 そうしたなか、シティが1-2で敗れたため、リバプールのタイトル獲得が確定。リーグ制覇は1989-90シーズン以来30年ぶり19回目、1992年に現在のプレミアリーグが発足してからは初優勝となった。

 この動向を見守っていたリバプールファンたちは、優勝決定とともに本拠地のアンフィールド周辺に集結。花火や発煙筒が焚かれるなか、数千人規模のサポーターがスタジアム周辺でチームの勝利を祝したようだが、英紙「デイリー・エクスプレス」は「リバプールファンはソーシャルディスタンスのルールを破り、プレミアリーグのタイトル獲得に歓喜した」と見出しを打ち、その様子に着目している。

 世界的な流行へと発展した新型コロナウイルスは、イングランドでも感染が拡大したものの、すでに観光業とホスピタリティー産業に営業再開へのゴーサインが出されており、「ソーシャルディスタンス(社会的距離の確保)」を2メートル以上から1メートル以上へ半減することも明らかにしている。ただ、他家庭と接触する時間を最小限に抑えるよう勧告されるなど、コロナ禍による制限措置が解けているわけではない。

 そうした状況下で、リバプールファンたちは「ソーシャルディスタンス」を無視するかのように歓喜に酔いしれていたため、同紙は「チームの勝利を祝して乾杯したが、人々が1メートル離れた場所にとどまるようにとの当局のアドバイスはほとんど無視された」と伝えている。

 記事では、イングランドの最高医療責任者クリス・ウィッティ教授により「ガイドラインが守られなければCOVID-19の症例は再び増加するだろう」との警告がリバプールの優勝が決定する数時間前に発されていた事実も紹介されていたが、リバプールファンたちの行動に自制をかけるには至らなかったようだ。

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