ささやかれるC・ロナウド限界論 得点した試合が出場試合の5割を下回るのは加入後初
30歳を過ぎたスーパースター
レアル・マドリードのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドは今季、一時の不振を抜け出してリーグ2位タイとなる19ゴールを決めている。だが、スペイン地元紙「AS」は、スーパースターの限界論を指摘し、「ロナウドの得点なしでも勝ち点変わらず」と、厳しい論調で特集している。
ロナウドは今季公式戦29試合に出場し、得点した試合は14試合。その割合は48.2%で、マンチェスター・ユナイテッドからの移籍後、初めて5割を下回っているとリポートされている。
2010年シーズンは51.8%だったが、それ以外のシーズンは毎年60%の試合でゴール を重ねてきた。12年から14年シーズンは72%と衝撃的なゴールショーの主役として輝き続けてきた。
だが、今季は格下相手の固め打ちが顕著で、敵地エスパニョール戦で5得点、欧州チャンピオンズリーグのマルモ(スウェーデン)戦で4得点、同シャフタール・ドネツク(ウクライナ)戦と本拠地エスパニョール戦でハットトリックを記録している。特集では「彼のチームが最も必要としたPSG、バルセロナ、アトレチコ、セビージャ、ビジャレアル、バレンシア戦で無得点に終わっている」と、強豪相手に結果を残すことが難しくなっている現状を伝えた。
さらには勝負を左右する一撃の少なさから、「レアル・マドリードはクリスティアーノの得点がなくても同じ勝ち点だった。厳しくも冷かな数字は クリスティアーノのゴールがレアル・マドリードにもはや不可欠なものではなくなっている」とまで酷評されている。
30歳を過ぎたスーパースターも、加齢による衰えもささやかれている。「数字はウソをつかない。レアル・マドリード史上最多得点者が衰えていることを示しているようだ」と指摘。異次元のゴール数を積み上げてきたカリスマは、大一番でのゴールで限界論を払拭(ふっしょく)するしかない。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images