リバプール首脳陣がチケット値上げ騒動を謝罪 「ファンを気にかけていなかった」
ファンの声がトップを動かす
リバプールの首脳陣は、アンフィールドでのチケット問題についてファンからの抗議を受けて値上げを棚上げにすると発表した。英国営放送「BBC」などが報じている。
リバプールでは来季以降に本拠地アンフィールドスタジアムのメーンスタンド改修後、チケット料金を77ポンド(約1万3000円)に値上げすると発表していた。
しかし、これに不満を持ったファンやサポーターは、6日のサンダーランド戦では後半32分(77分)で席を立つという抗議を行った。さらに「FOOTBALL WITHOUT FANS IS NOTHING(ファン無しのフットボールは存在しない)」という横断幕も掲げられた。
これを受け、リバプールのオーナーであるジョン・W・ヘンリー氏、会長のトム・ワーナー氏、そしてフェンウェイ・スポーツ・グループ(FSG)の会長、マイク・ゴードン氏三者の署名入りの文書を公開。ファンに向けて騒動を謝罪した。
「(抗議による)メッセージは受け取った。FSGとリバプールフットボールクラブを代表し、今回の2016-17シーズンチケット・プランによって騒動を引き起こしたことについて謝罪します」
さらに、「我々はサポーターのことを気にかけることができていなかった。我々は個人的な利益を得ようと、欲深くなっていた」と反省の言葉も並んだ。ファンの抗議行動が、クラブのト ップを動かした。
チケット値上げ問題はイングランド外でも問題となっている。ドイツでは、9日に行われたDFBポカールの準々決勝で、ホームのシュツットガルトが対戦相手のドルトムントサポーターに対し、立ち見席に19.5ユーロ(約2535円)、最も安価な座席で38.5ユーロ(約5000円)という通常よりも割高な値段を設定した。それにドルトムントサポーターが怒り心頭。試合中にピッチに数百個にも及ぶテニスボールを投げ込むという抗議行動が行われたばかりだった。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images